FRONTEOとO2は、製造業の技術継承を支援するシステム開発で協業し、コンサルティングおよびシステム導入のサービスを提供開始する。両社の技能伝承ソリューションと人工知能を連携させ、企業ごとの専用ナレッジ検索システムを作る。
FRONTEOは2016年8月4日、製造業向けのコンサルティング事業を展開するO2と、製造業の技術継承を支援するシステム開発で協業すると発表した。同年8月より、コンサルティングおよびシステム導入のサービスを提供開始する。
今回の協業では、O2の技能伝承メソドロジーを用いたソリューション「ORINAS(オリナス)」に、FRONTEOが開発した人工知能「KIBIT(キビット)」を連携させる。
ORINASは、高度な技術や技能を持つ熟達者の思考を「Brain Model(ブレインモデル)」という独自の形式で可視化し、ネットワーク表現化する。そこで得られた知見や思考経路を教師データとしてKIBITに教え込むことで、企業ごとの専用ナレッジ検索システムを作り上げるという。
同システムは、計画や構想、設計、検証など、技能継承が困難だと考えられている業務に用いられ、調査したい内容に関連する文書や記録を効率的に探し出すことができる。同システムを活用することで、活発なジョブローテーションや若手へのスムーズな業務移管が可能になる。
開発にあたっては、O2が技術の可視化や伝承に向けた情報の体系化などの初期コンサルティングを担当し、FRONTEOが人工知能との連携を担当する。製造業以外にも、農業やスポーツ科学、ゲーム開発分野などでも試用検証・機能開発を進めており、各業界固有の問題に対応する思考システムを作ることを目標としている。
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