自律無人航行する観測艇、ダム測量の支援に

ヤマハ発動機が自律無人航行可能な小型観測艇「BREEZE10」を開発。ダム堆砂測量機材を搭載しての無人航行が行え、ワンボックスカーに搭載できるコンパクトサイズ。

» 2016年07月08日 10時00分 公開
[渡邊宏MONOist]

 ヤマハ発動機は自律無人航行する小型観測艇「BREEZE10」を開発、2016年8月から測量事業者に向けてレンタルにて提供する。

小型観測艇「BREEZE10」 小型観測艇「BREEZE10」

 BREEZE10はダム堆砂(貯水池の底にたまった土砂)の測量作業に普及している、ナローマルチビームソナーなどの測量機材を搭載して測量作業を支援する目的で開発された小型艇。

 有人操縦の他、GNSSの位置データと方位角データを利用することによる無人自律航行が可能であり、航行ルートの保存機能によって再測量や定期測量の省力化を実現している。操縦についてはこの他、コントローラーを用いた遠隔操縦も行える。

船底(開口部はソナー設置部) 船底(開口部はソナー設置部)

 全長3.2メートル、全幅1.2メートルとワンボックスカーなど一般車両に搭載できるサイズとなっており、最大搭載人員は1人。動力源として搭載するモーターは出力0.5kWであり、操縦に際しての小型船舶免許は必要ない(登録全長2.88メートル)。搭載バッテリーによる航続時間は最大約6時間、ソナーはR2SONIC製「SONIC2024」「SONIC2022」の搭載が可能となっている。

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