BMWが2021年に無人運転の実現を目指す、インテル、モービルアイと協業 : 自動運転技術
BMWとIntel(インテル)、Mobileye(モービルアイ)の3社は、自動運転技術の実現に向けて協業すると発表した。2021年までに自動運転車を量産できるようにするための技術開発を進める。
BMWとIntel(インテル)、Mobileye(モービルアイ)の3社は2016年7月1日(欧州時間)、自動運転技術の実現に向けて協業すると発表した。2021年までに自動運転車を量産できるようにするための技術開発を進める。
協業を発表した3社のトップ。左から、インテルCEOのブライアン・クルザニッチ氏、BMW取締役会長のハラルド・クルーガー氏、モービルアイ会長兼CTOのアムノン・シャシュア氏。手前にある車両は「CES 2016」で公開した「iビジョン・フューチャー・インタラクション」である(クリックで拡大) 出典:BMW
3社の開発分担は、BMWが自動運転車の車両開発、インテルがディープラーニングを活用した人工知能などの自動運転アルゴリズム、モービルアイが車載カメラを使ったセンシング技術になる。
「BMW iシリーズ」の次世代モデルとなる「BMW iNEXT」に搭載される3社の自動運転技術は、BMWの自動運転車戦略の礎となる。同社は、商用車への適用を検討しているが、高速道路だけでなく都市部でも自動運転を可能にすることで、ライドシェアサービスへの展開も想定している。
「BMW iNEXT」をイメージした「iビジョン・フューチャー・インタラクション」の走行シーン(クリックで拡大) 出典:BMW
今回の発表で強調しているのが実現目標とする自動運転のレベルだ。ドライバーが視線を外してもよい(eyes-off)レベル3から、運転に対する意識を保つ必要がない(minds-off)レベル4、そしてドライバーがいなくても走行を続けられる(driver-off)レベル5まで視野に入れている。このレベル5の無人運転に到達し得る技術により、商用車の自動隊列走行を2021年までに実現できるという。
そして3社は、これらの自動運転技術をオープンプラットフォームで実現する方針を打ち出した。まずは、3社の技術を用いた自動運転技術(HAD:highly automated driving)の試作車による実証実験を行い、2017年にはHADを商用車に適用する方針だ。
BMWの次の100年に向けたコンセプトカー、変形機能でCd値0.18を達成
BMWは2016年3月7日、同社の創業100周年記念イベント「THE NEXT 100 YEARS」を開催。次の100年に向けたコンセプトカー「BMW VISION NEXT 100」を披露した。単なる輸送のための機械ではなく、ドライバーの求めに従って、あつらえたかのようにさまざまな機能をカスタマイズできることを特徴としている。
3つのカメラ映像で格段に広い後方視界、ただし“ミラーレス”の違和感も大きい
物理的なミラーの代わりにカメラとディスプレイを使って後方視界を確保する、BMWの「i8ミラーレス」の試乗レポートをお送りする。併せて、BMWが「CES 2016」で発表した「iビジョン・フューチャー・インタラクション」など、同社の次世代技術についても紹介しよう。
画像認識のデファクト企業「Mobileye」は自動運転時代の主役となるか
単眼カメラを用いる先進運転支援システム(ADAS)向けのSoC(System on Chip)やアルゴリズムの設計開発を手掛けるMobileye(モービルアイ)。これまで脇役に徹してきた同社に対する注目が一気に高まっている。Mobileyeはどういった企業で、今後どのような事業展開を目指そうとしているのか。同社に詳しい桃田健史氏が解説する。
自動運転はいつ実現? 日米欧が描くそれぞれのロードマップ
内閣府が主導する「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」において、自動運転システムの開発に取り組むSIP-adusが、欧州や米国の自動運転技術の開発における動向や、今後の研究開発の方向性について説明した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.