同社のモデルベース開発環境は、MathWorksのMATLAB/Simulinkモデルを使用し、イーソルのモデルベース並列化ツール「Model Based Parallelizer」がCPUコアごとの最適な処理の割り当てを自動探索する。ユーザーが任意で処理を割り当てることもできる。並列ソースコードはMathWorksの「Embedded Coder」で生成し、ルネサス エレクトロニクスのモデルベース開発環境上でマルチコアマイコンが最適に並列処理するか検証できるようにしている。
同社では並列ソースコードの自動生成のみを手始めに使用するケースも想定している。「逐次ソースコードを制御モデルから自動生成してソフトウェアを開発できるという共通認識が自動車業界に根付いた。次は並列ソースコードの番だ。制御系の並列処理の難しさに直面しつつある開発の現場で使ってもらって、利便性を知ってもらうのが第一」(ルネサス エレクトロニクス)とする。
同社 コアソリューション開拓部 部長の矢田直樹氏は「自動車メーカーやティア1サプライヤと半導体メーカーが、仕様書ではなく制御モデルに基づいて要件をすり合わせることができれば、開発のプロセスが変わる。単にソースコードを自動生成する新製品を投入するのではなく、自動車業界での開発の在り方を見直していくきっかけにしたい」と述べた。
「Simulink」を用いたメニーコア向けの開発支援並列化ツール
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