リコーは、ヘルスケア分野に事業参入することを発表した。その一環として、画像診断装置事業の事業展開・研究開発を加速するため、横河電機の脳磁計事業を継承する。
リコーは2016年3月14日、高齢化社会への対応などが求められるヘルスケア分野に事業参入することを発表した。その一環として、画像診断装置事業の事業展開・研究開発を加速するため、同年4月1日に横河電機の脳磁計事業を継承する。
同社はこれまで、テレビ会議システムを活用した遠隔医療システムの実証実験などの「ヘルスケアIT」や、鼓膜などの状態を可視化する3次元・マルチ分光カメラの開発などを行う「メディカルイメージング」、細胞の3次元配置によりヒト組織を作成するバイオ3Dプリンタなどの「バイオメディカル」という3つの領域を中心に、ヘルスケア分野に関連する取り組みを進めてきた。
今回、横河電機から、神経活動によって脳から生じるわずかな磁気を計測し、脳内の神経活動の伝達を「見える化」する脳磁計の事業を継承。てんかんの診断などに活用される脳磁計の商品や開発・製造資産、保守サービス事業、生体磁気計測に関わる技術資産などを譲り受けることで、ヘルスケア分野に本格的に参入する。
さらに今後、基盤事業で培った画像技術・システム設計力などを生かし、てんかんの診断効率化を目指す。また同時に、同社が既に取り組んでいる生体磁気計測装置(脊磁計)の研究開発も進めるとしている。
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