ソフトウェア開発で最も面倒な作業がテストです。
より効果的なテストを実施するために、残存バグ予測式からテスト終了条件が分かると便利です。今回は、回帰分析を用いた残存バグ予測式の導出方法を紹介しました。予測式の作成によって効果的なテスト戦略が期待できます。
万能に見える回帰分析ですが、あくまで予測です。予測通り進むとは限りません。というより、目安と考えた方が良いでしょう。本例には、以下の問題点があります。
よって、本コラムを出発点として、より高精度な予測式の作成方法を模索してみてください。「統計の食わず嫌いを直そう」の最終回まで読み進めた皆さんに花粉アレルギーはあっても、統計アレルギーはないはずです。本シリーズで取り上げた関連書籍をさらに活用し、工学的なアプローチを試みてください。
『統計と確率ケーススタディ30-基礎知識と実践的な分析手法』(ニュートンムック Newton別冊、2014年、ニュートンプレス)
『ソフトウェアメトリクス統計分析入門―現場エンジニアによる直観的解説と実践ドリル』 小池利和 著、2015年、日科技連出版社
『らくらく図解 統計分析教室』 (菅民郎 著、2006年、オーム社)
東海大学 大学院 組込み技術研究科 非常勤講師(工学博士)
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