モーターに限らずノイズの低減によく使われる、コンデンサーを用いた対策について検証していきます。
コンデンサーは金属板を互いに接触しないよう向かい合わせに配置し、金属板間の静電効果により電気を蓄積するデバイスです。金属板の面積が大きいほど、また金属板の距離が短いほど電気を蓄積できる容量は大きくなります。この電気をためる容量(蓄電容量)はファラッド(F)という単位で表します。
コンデンサーは直流電流は通さず交流電流は通すという特徴を持ち、ノイズ源と並列に配線することでノイズを低減する効果を得られます。
コンテンサーは、モーターの端子部へ写真のように取り付けます。周波数成分の高い輻射ノイズはリード線がアンテナの役割をして周囲にノイズをまき散らしてしまうことがあるので、可能な限りノイズの発生源へ近いところへ取り付ける必要があります。
それではまずは0.1μFのセラミックコンデンサーを接続した場合の周波数分布を測定しましょう。
コンデンサーなしの場合ではほぼ全帯域で-60db以上のノイズが観測されましたが(図2)、0.1μFのコンデンサーを接続した場合(図3)、約6MHz以上で-60db以下にノイズが低減されたことが分かります。
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