デバイスとしての医療機器は、モノのインターネット(IoT)を介してビッグデータと連携する。米国では、データ利活用に向けた標準化への取り組みも急ピッチで進んでいる。
2015年9月、米国国立標準研究所(NIST)のビッグデータパブリックワーキンググループ(BD-PWG)は、「ビッグデータ相互運用性フレームワーク・バージョン1.0」を公表した(関連情報)。2015年4月に草案を公表して、パブリックコメントを募集し、その結果を取りまとめたものである。フレームワークは、以下の通り7分冊で構成されている。
実際の策定作業に際しては、「定義/分類」「ユースケース/要求事項」「セキュリティ/プライバシー」「リファレンスアーキテクチャ」「技術ロードマップ」の各分科会が、以下のようなステージにアウトプットを策定/公開する方針で進めてきた。
本フレームワークでは、ビッグデータの定義について、「従来のデータアーキテクチャで効率的に処理することができない、新しいデータセットをさす。新たなアーキテクチャが必要となるビッグデータの特徴としては、容量(例:データセットのサイズ)と種類(例:複数のリポジトリ、ドメインまたはタイプからなるデータ)、データの動的な特徴としての速度(例:流量)と変動性(例:他の特徴の変化)がある」としている。
また、ビッグデータレファレンスアーキテクチャの全体像については、図1に示すように、「システムオーケストレーター」、「データプロバイダー」、「ビッグデータアプリケーションプロバイダー」、「ビッグデータフレームワークプロバイダー」、「データコンシューマー」、「セキュリティ/プライバシーファブリック」、「マネジメントファブリック」を構成要素とする全体像を挙げている。
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