8割減の小型化と耐サージ性能を両立した太陽社電気の厚膜チップ抵抗器オートモーティブワールド2016

太陽社電気は「オートモーティブワールド2016」において、従来比でサイズを8割減とした定格電力0.5Wの車載用厚膜チップ固定抵抗器「ZPSシリーズ」を出展した。

» 2016年01月20日 13時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 太陽社電気は、「オートモーティブワールド2016」(2016年1月13〜15日、東京ビッグサイト)内の「第8回国際カーエレクトロニクス技術展」において、従来比でサイズを8割減とした定格電力0.5Wの車載用厚膜チップ固定抵抗器「ZPSシリーズ」を出展した。

赤い円で囲んでいるのが車載用の厚膜チップ抵抗器「ZPSシリーズ」の2012サイズ 赤い円で囲んでいるのが車載用の厚膜チップ抵抗器「ZPSシリーズ」の2012サイズ (クリックして拡大)

 これまで同社の固定抵抗器のラインアップのうち、定格電力が0.5W以上の製品は3216サイズ(3.2×1.6mm角)〜5025サイズ(5.0×2.5mm角)で、電流検出品と耐サージ品、汎用品しかなかった。また、2012サイズ(2.0×1.2mm角)の製品も定格電力は0.125Wまでしか対応していなかった。これに対してZPSシリーズは、コネクタ周辺やゲート抵抗の小型化により、2012サイズで定格電力を従来の4倍となる0.5Wまで高めた。

 また、同シリーズは2012サイズで3216サイズ(3.2×1.6mm角)と同等の耐サージ特性も確保しており、15kVを印加した場合の抵抗値変化率を10%以内に抑えた。定格抵抗値の範囲はD品(抵抗値許容差±0.5%)とF品(抵抗値許容差±1%)で0.1Ω〜1.5MΩ、J品(抵抗値許容差±5%)で0.1Ω〜10MΩ。抵抗温度計数は、F品とJ品の場合、0.1〜9.1Ωの抵抗値範囲で±250×10−6/℃、10Ω〜10MΩで±200×10−6/℃。D品の抵抗温度計数は0.1〜1.5MΩの抵抗値範囲で±100×10−6/℃。使用温度範囲は-55〜155℃としている。

 同シリーズは既に車載での採用実績があり、エンジンや回生ブレーキなどのECUやLEDランプに搭載されている。

 太陽社電気は小型化したラインアップを充実させており、2012サイズから1005サイズ(1.0×0.5mm角)に小型化し、実装面積を8割削減した定格電力0.2Wの厚膜チップ固定抵抗器「VCXシリーズ」も車載用に提案している。

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