イノベーター部門では、当たり前ながら、この「パフォーマンスで成功する」ということが非常に重要だ。テーマは面白くても、当日のパフォーマンスがうまくいかないと、競技審査の点数は伸びない。これでは上位入賞は難しいので、環境が多少違っても問題無く動けるロバスト性も必要だ。
そういう意味では、「Joker 艮」(東北大学大学院 情報科学研究科)はもったいなかった。同チームは、地元仙台の“ギンナン問題”を解決するというテーマで、落ちてくるギンナンをキャッチする「チョウキャッチ」と、落ちているギンナンを拾い集める「チョウクリーン」の2台を開発した。
パフォーマンスでは、チョウキャッチの高速な全方向移動が見どころだったのだが、なぜかほぼ動かず。落下してくる“ギンナン”を、1つも取ることができなかった。企画審査が3位だっただけに、これは非常に惜しかったところだ。
また、ロボットの意味はほとんど無かったものの、面白かったのが「ほぼ組T」(日立製作所 研究開発グループ)のスマートデバイス充電サービスプラットフォーム「PoiDeCo(ポイデコ)」だ。なんと事業計画まで考えているとのことで、既に特許も出願しているという。
スマホ利用者にとって、バッテリー切れは深刻な問題だ。このPoiDeCoのポイントは、店舗などの事業者が充電用の電力を提供すると同時に、USB経由で利用者のスマホの状態を制御できるようにすること。映画館ではマナーモードに変更させるなど、場所に合わせた適切な設定にすることができて、事業者側にも大きなメリットがある。
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