ミニ四駆の「MAシャシー」の側面には、横に張り出したサイドバンパーが存在します(図10)。この部分との干渉を避けるために、フェースを削除する必要があります。
[Insert Edge(エッジを挿入)]を使って、図11のようにフェースを分割し、一方のフェースを削除します。
続いて図12のように、複数エッジを上方に移動させます。
フロント部分もバンパーとの干渉が発生しないよう、フェースを削除します(図13)。シャシーと一体化されているバンパーは地面から「12mm」の部分にあります。
開口部に余裕を持たせるため、図14のように2つのエッジをXY平面上で移動します。基本的に外側に逃がすように移動させます。
さて、ここまで連載第3回からずっと、「SCULPT」環境下でT-Splineを作成したり、編集したりする操作を続けてきました。これは外側の自由曲面形状を作り込むためでしたが、その作業はここで完了です。
この後は、より一般的な「MODEL」環境でリアスポイラーと、シャシー取り付け用の突起、フック、リブ形状などを作成していきます。これらの形状は自由曲面ではないため、MODEL環境で“寸法”を駆使しながら操作していく方が、都合が良いのです。
MODEL環境に移行する前に、反対側の対称形状を作成し、「1mm」の厚み付けを行いましょう。画面の左側に存在する「BROWSER」から「Origin」ノードを展開して、YZ平面を表示します(図15)。
対称形状を作るには、[SYMMETRY(対称)]から[Mirror - Duplicate(ミラー − 複製)]を選択します。「T-Spline Body」として今まで作成してきた形状を選択し、「Mirror Plane」としてYZ平面を選択します(図16)。
ミラーの結果を見てみましょう(図17)。かなりミニ四駆のボディらしくなってきましたね。ここまでくれば完成までもう一息です。
ここでは、結果形状が単一の「T-Spline Surface」になっていることにも着目してください。
そして、[Thicken(厚み)]機能によって、ボディの内側に「1mm(入力値としては−1mm)」厚み付けを行います(図18)。
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