ここではウォーターフォール型開発で、工程別に使われるモデリングやモデル図を紹介します。ここで使ったモデリング名も個人によって、各組織や教科書、ツール、手法によって異なるかも知れませんが、例として考えてください。
図4に示すよう、企画・戦略工程ではビジネスモデリングを行います。要件定義では要求モデリングを行い、システムの概念モデル(機能モデル)を作ります。その粒度は概要モデルになります。システム分析とアーキテクチャ設計のときは、アーキテクチャモデリングを行い、分析モデルやアーキテクチャ設計モデルを作ります。粒度は仕様モデルのものになります。設計工程では設計モデリングを行い、設計モデルを作ります。粒度は仕様モデルから詳細モデルになります。
図5にUMLでモデリングをするときに作る工程別のモデル図を紹介します。要件定義のときは、概要レベルのユースケース図やそれを補間するシナリオ記述、アクティビティ図を描きます。システム分析やアーキテクチャ設計のときは仕様レベルのクラス図やシーケンス図を分析モデル・設計モデルとして記述します。設計では仕様モデルから詳細レベルのクラス図やシーケンス図、その他の図を描いて設計モデルを作成します。
図6にSysMLでモデリングをするときに作る工程別のモデル図を紹介します。要件定義のときは、UMLで記述した概要レベルのユースケース図やそれを補間するシナリオ記述、アクティビティ図も描きますが、それに加えて、要求図を描きます。システム分析やアーキテクチャ設計のときは図の名前が違っているものもありますがUMLと同様です。設計ではUMLと同様にクラス図やシーケンス図なども描きますが、新たに必要に応じて、パラメトリック図も描きます。
ここで言いたいことは、それぞれの工程で必要なものだけを、必要な粒度で描き、求められる目的に向かって描くことになります。
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