ヤマハ発動機は、量産志向に対応する、高速・高精度フリップチップボンダ「YSB55w」を開発した。従来比約3倍の高速搭載と2倍の搭載精度を可能にしている。
ヤマハ発動機は2015年8月26日、量産志向に対応する、高速・高精度フリップチップボンダ「YSB55w」を開発したと発表した。同年12月に発売し、その後1年間で55台の販売を目指す。
YSB55wは、情報通信機器やデジタル家電などに組み込まれるフリップチップを基板などに搭載するフリップチップボンダとなる。マルチノズル(8ノズル/ヘッド)構成のヘッドを2基装備したデュアルボンディングヘッドと、デュアルフリップヘッドを採用したマルチダイサプライにより、8部品同時吸着・同時転写をパラレル処理し、ウエハー供給からのフリップチップ搭載速度を追求。これにより、同社従来機種比約3倍の1万3000UPH(プロセス時間を含む最適条件時)という高速搭載を可能にした。
また、高剛性フレームや独自の多重搭載精度補正システムMACS(Multiple Accuracy Compensation System)などを採用したことで、従来機種比2倍となる搭載精度±5μm(3σ)を確保。最新・最先端のフリップチップに求められる高い搭載精度を備えた。
さらに、新開発の熱解析・熱補正アルゴリズムで高精度搭載を継続的に維持する他、高分解能チップ認識カメラにより、バンプ基準での精密な位置補正ができる。チップの薄型化に対応するため、小型荷重制御ヘッドを採用。対象基板厚は0.2〜3.0mm、基板寸法はL260×W200〜L50×W50mmとなっている。
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