NTTデータとNTT、ヴイストンが、センサーとロボットを連携させたクラウド型マルチデバイスインタラクションサービスの共同実験を開始した。環境とロボットを1つのモノとして考え、サービスロボット開発の参考とする。
NTTデータとNTT、ヴイストンは2015年7月28日、センサーとロボットを連携させたクラウド型マルチデバイスインタラクションサービスの共同実験を同日より開始すると発表した。クラウド対応デバイス制御技術を導入した、ロボットと周辺デバイスを扱える開発環境「R-env:連舞」も用意することで、ロボットを活用したサービスの開発も促進させる。
開始した共同実験ではNTTデータがクラウド基盤、NTT(NTT研究所)がデバイス制御と音声対話技術、ヴイストンがコミュニケーションロボット「Sota」とその制御技術をそれぞれ提供。ロボットと各種センサー、クラウドが連携することで、ロボットがあたかも雰囲気を察しているかのように人へ声をかけるという、非言語メディアも活用したインタラクション(相互作用)を実現する。
3社はこの実験を“クラウド連携のロボットシステム”とし、高齢者向けの見守り・健康管理サービスや子ども向け学習・生活サポートサービスとして、各種イベント・展示会などに出展し、その効果を検証していくとしている。
NTTデータではサービスロボットの実用化に向けた課題として「技術」「コスト」「安全」の3つを挙げており、これらの課題に対して今回の実験で実証する「ロボットのネットワーク化(クラウド対応)」の手法で解決に挑む。ロボット単体がネットワークにつながるのではなく、家電や宅内情報機器など複数のデバイスがクラウド(クラウドロボティクス基盤)で連携し、1つのシステムとして、サービスを提供するイメージだ。
クラウド連携ロボットシステムの実現に向け、開発環境「R-env:連舞」も用意する。このR-env:連舞はWebブラウザだけで開発とデバッグが行えるGUIベースの開発環境となっており、ロボットのハードウェアやOS、ミドルウェアについての知識に乏しくてもクラウド連携のロボットシステムを開発できる。
クラウドロボティクス基盤を介して利用できるロボットやセンサー、要素技術については実験の中で精査していく予定としているが、R-env:連舞が元来クラウドを通じたデバイス制御技術であることから、Kinectのようなモーションセンサーや動画共有などのWebサービスなど、多種多彩なデバイスとサービスが接続可能になる見込みだ。
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