サイプレスが「組込み総合技術展(ET Wset 2015)」に出展、プログラマブルSoCの最新製品「PSoC 4」にBluetooth Low Energy対応の無線機能を集積した「PSoC 4 BLE」のデモを披露した。
米Cypress Semiconductor(サイプレス セミコンダクタ)は関西で唯一の組み込み専門技術展である「組込み総合技術展(ET Wset 2015)」に出展、プログラマブルSoCの最新製品「PSoC 4」にBluetooth Low Energy(BLE)対応の無線機能を集積した「PSoC 4 BLE」のデモを披露した。
PSoC 4 BLEは、32ビットARM Cortex-M0コアやBLE、プログラマブルなデジタル/アナログブロック、独自の静電容量タッチセンシング機能「CapSense」などをワンチップに集積している。また、バランを搭載することでアンテナ設計の簡素化を可能としている点も特徴だ。
ブースではPSoC 4 BLEを搭載した開発キット「CY8CKIT-042-BLE」をAndroidタブレットとBLEで接続、室内温度の取得や照明オン/オフといった家電制御をタブレットから行っていた。また、PSoC 4 BLEからアナログコンポーネントを取り除いたSoC「PRoC BLE」を搭載した、リモコンのリファレンスキット「CY5672 Quick Start」も展示されていた。
PSoC 4 BLEは一般的なスリープモードや「ディープスリープモード」に加えて、SRAMデータを保持するための「ハイパネートモード」や、GPIOを保持するための「ストップモード」などの電力モードを備えており、電力消費を抑えたシステムの構築が可能だ。開発キット「CY8CKIT-042-BLE」は既に量産出荷を開始しており、ブース説明員はホームコントローラーや家庭内IoT端末など民生方面からの関心が高いとしていた。
また、ブースでは同社が2015年3月より量産を開始したUSB Type-C ポートコントローラー「CCG1」のデモも行われていた。USB Type-Cはリバーシブル形状のコネクタを採用したUSB仕様で、USB信号の他、PCI ExpressやDisplay Portの信号を通すことも可能で、最大100W(20V×5A)の給電も行える。
デモコーナーではノートPCとディスプレイをCCG1を介したUSB Type-Cで接続、ディスプレイをセカンドディスプレイとして、ディスプレイ側に差し込んだUSBメモリに収められているフルHD映像をPCで再生、セカンドディスプレイに映し出し、ディスプレイ側からノートPCへの給電も同時に行っていた。
USB Type-Cは現在、Appleの「新しいMacbook」をはじめとしたPCへの搭載から始まっている状況だが、コネクタが既存コネクタに比べて小さくリバーシブルであることから、今後はスマートフォンやタブレット、続いてディスプレイへの採用が見込まれる。
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