矢崎総業は、「人とくるまのテクノロジー展2015」において、開発中のヘッドアップディスプレイ(HUD)を展示した。表示面積は、同社がサプライヤを務める3代目「プリウス」のHUDの11倍となり、「表示面積、表示ユニットの大きさ、コストなどを含めて、現実解として提案できる最適バランスに仕上がった」という。
矢崎総業は、「人とくるまのテクノロジー展2015」(2015年5月20〜22日、パシフィコ横浜)において、開発中のヘッドアップディスプレイ(HUD)を展示した。
同社は現在販売されている3代目「プリウス」にHUDを納入している。プリウスのHUDは、表示デバイスが蛍光表示管で、表示寸法は62.8×31.4mm、表示色は青色もしくは緑色の1色に限られていた。
開発品は、プリウスのHUDに対して、「大画面化する一方で表示ユニットが大きくならないようにし、コスト増も抑える」(同社の説明員)という方針のもとで開発された。
表示デバイスはTFT液晶ディスプレイとなり、表示寸法は240×90mmと面積比で従来の11倍の大画面化を果たした。もちろんTFT液晶ディスプレイを用いているので、フルカラー表示も可能になっている。表示ユニットのサイズは、プリウスのHUDの幅252×奥行き223×高さ103mmに対して、幅270×奥行き240×高さ130mmと体積比で40%の増加に抑えた。
人とくるまのテクノロジー展をはじめとするさまざまな展示会で、大面積のHUDが展示されている。それらと比べて表示面積が大きいとは言えないものの、「表示面積、表示ユニットの大きさ、コストなどを含めて、現実解として提案できる最適バランスのHUDになっている」(同説明員)という。
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