TWE-Liteのデータシートによると、最良の条件下では1kmの通信性能を実現しているそうです。連載の第1回で実測テストをしたところ、見晴らしのよい場所で300mほどの通信ができました。
家庭内では、障害物やドアもあって条件はぐっと厳しくなります。筆者宅はマンションなので部屋の中はもちろんベランダに出ても通信できました。一戸建ての場合、1階と2階の通信はどうでしょうか?
試しに玄関の外へ子機を持っていったら、ドアを開けておいても非常階段の踊り場あたりで受信不可になりました。障害物があって見通しが悪かったり、鉄筋に囲まれた環境下での無線通信は厳しいですね。
そのような場合、中継機を使って通信距離を延長できます。中継機の設定も、親機子機の設定と同様に配線だけで行えます。26番ピン(モード設定ビット2)をグランドに接続するだけで中継機になります(画像9、画像10)。
筆者がテストしたところ、中継機を設置すると3階上まで通信距離が伸びました。これなら大きな家に住んでいる方も安心して使えそうですね。
中継機は親機からの信号をそのまま子機に伝え、子機の信号をそのまま親機に伝えます。TWE-Lite DIP出荷時に書き込まれている「超簡単! TWE標準アプリ」では、ネットワークを単純化するため中継を3段(3ホップ)に制限しています。初段の中継機が信号を受けてから3ホップなので、中継機は3台まで使用できます。
たくさんの中継機を設置する場合や複雑なネットワークを組む場合は、TWE-Liteのプログラムを修正して対応します。
今回は、音センサーとブザーを使った工作例を紹介しました。
TWE-LiteはPCにデータを送ることもできます。自分が眠っている時に、枕元へ音センサーをおいて、PCでログを取れば、一晩にどれだけイビキをかいているのか分かりますね。睡眠の質をチェックするために、よいかもしれません。
皆さんもユニークなアイデアで家庭内M2Mを楽しんでください。
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