ホンダは「北米国際自動車ショー2015」で高級車ブランドAcura(アキュラ)の新型車として開発を進めているハイブリッドタイプのスポーツカー「NSX」を世界初披露。米国で2015年夏から受注を開始する。価格は約15万米ドル。
ホンダは2015年1月12日(米国時間)、「北米国際自動車ショー2015」(一般公開日:2015年1月17〜25日、米国ミシガン州デトロイト)において、高級車ブランドAcura(アキュラ)の新型車として開発を進めているハイブリッドタイプのスポーツカー「NSX」を世界初披露した。米国で2015年夏から受注を開始する。価格は約15万米ドルとしている。
新型NSXに搭載される3モーターのハイブリッドシステム「SPORT HYBRID SH-AWD」は、エンジンオイルの供給にドライサンプ方式を採用する新開発の直噴V型6気筒ツインターボエンジンと、高効率モーターを内蔵した9速DCT(デュアルクラッチ トランスミッション)をミッドシップレイアウトで配置している。
4輪全ての駆動を電子制御するシステムとなっており、後輪はV型6気筒エンジンと9速DCTの組み合わせで、前輪は独立した2つのモーターで左右それぞれを独立制御するトルクベクタリングが可能なTMU(ツインモーターユニット)で駆動する。エンジンと3つのモーターによる最大システム出力は550ps(404kW)を上回る。
新型NSXのボディは、複数の素材を組み合わせた。アルミニウムと高張力鋼板のボディーパネルと、カーボン製のフロアパネルの結合には、「世界初」(ホンダ)の鋳造技術を利用することで、高精度な結合と大幅な車重の軽量化を実現したという。
また、低速域で電動走行を行う「Quiet」、新型NSXの動力性能を最大限に発揮する「Track」など、ドライバーが複数の走行モードを選択できる「Integrated Dynamic System」も搭載した。各モードはダイヤル操作で切り替えることができ、選択したモードに合わせてエンジン、モーター、トランスミッション、シャシーのレスポンスが自動的に制御される。また、エンジンと3モーターをフル活用した加速を実現する「ローンチモード」も備えた。
インテリアのコンセプトは「Human-Support Cockpit」とし、ドライバーが運転に集中できるデザインを実現。優れた前方視界や、カラー液晶ディスプレイによる高い視認性を実現したメーターパネル、シンプルで直感的なインターフェース、サポート性や乗降性に優れた人間工学に基づいて開発されたシートを採用したという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.