船井電機とエクストリリオンは医療機器事業について提携し、LED方式光音響イメージング・システムの共同技術開発に成功した。従来の固体レーザー光源に替え、超音波プローブに組み込み可能な超小型高輝度パルスLED光源を搭載した。
船井電機は2014年11月14日、エクストリリオンと医療機器事業について提携し、LED方式光音響イメージング・システムの共同技術開発に成功したと発表した。
今回の提携は、両社の機能を有機的に活用し、シナジーを最大化するためのもので、歯科用CT診断装置と光音響イメージング・システムの2つのカテゴリーに取り組んでいるという。
光音響イメージングについては、すでに中核となる「光音響効果を用いた世界初のLED励起方式光音響イメージング・システム」の開発に成功。従来の光音響イメージングでは、主に固体レーザー光源が使用され、システム全体が大きく、消費電力も多いという課題があった。船井電機では、この課題に対応するため、超音波プローブに組み込み可能な超小型高輝度パルスLED光源を開発した。これにより、固体レーザーとの体積比は1:1万5000と小型化した他、消費電力は固体レーザー1000W以上に対し、1W以下と省電力となっている。
また、エクストリリオンが歯科用X線CT技術開発で培った高速信号処理や画像処理技術を活用することで、固体レーザー光源では不可能だった超高速な光音響イメージの生成を可能にした。
両社では、すでに関連特許を約60件出願しており、今後は医療機器メーカーなどと協力し、医療分野での実用化を目指すという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.