サイバーダインが海外市場から410億円調達、グローバル展開加速狙う:ロボット開発ニュース
ロボットスーツ「HAL」などを手掛けるサイバーダインがグローバル展開に向けた資金として、海外市場から約410億円を調達する。
医療介護ロボットなどを手掛けるサイバーダインは2014年11月26日、新株と新株予約権付社債を発行し、海外市場より約410億円を調達すると発表した。調達した資金は医療介護ロボットの生産拡張やグローバル展開に向けた国内外拠点整備に用いる。
同社ロボットスーツ「HAL」は2013年にはEU内での医療機器認定を取得、2014年11月に生活支援ロボットの国際安全規格「ISO 13482」も取得している。また、米国では米国食品医薬品局(FDA)の認証取得プロセスも開始しており、同社では海外市場を意識した展開を加速させていた。
生活支援ロボットの国際安全規格「ISO 13482」を取得したサイバーダインの「HAL 介護支援用(腰タイプ)」(左)と「HAL 作業支援用(腰タイプ)」(右)
新株および社債発行による資金調達は、米国、カナダ、日本を除く欧州およびアジア市場にて行う。調達した資金のうち、50億円はロボットなどの生産拡張資金に、100億円はグローバル展開に向けた拠点整備に、200億円は開発拠点整備に、残額は人材獲得などに充てる。
- 第3次ロボットブームは日本の課題を解決できるか
「Embedded Technology 2014/組込み総合技術展」のカンファレンスに、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の坂本健一氏が登壇した。坂本氏は、現在第3次ロボットブームが到来しており、今後はサービス分野のロボット市場が急拡大すると説明。少子高齢化による労働人口の減少といった日本が抱える課題の解決に、ロボット活用が有効だと主張した。
- サイバーダインの装着型ロボットが国際安全規格を取得、世界を目指す
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、サイバーダインの作業・支援用装着型ロボットが、生活支援ロボットの国際安全規格「ISO 13482」を取得したと発表した。第三者機関による認証取得を、国内外市場へ普及の弾みにしたい考えだ。
- ロボットスーツHAL、米国輸出に向けFDA申請へ
CYBERDYNE(サイバーダイン)は、「ロボットスーツHAL(ハル) 医療用」を米国に輸出すべく、米国食品医薬品局(FDA:Food and Drug Administration)の認証を得るためのプロセスを開始したと発表した。
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