三菱自動車は、ハイトワゴンタイプの軽自動車「eKワゴン」とそのカスタムモデル「eKカスタム」を一部改良。ニッケル水素電池を用いる減速エネルギー回生システム「アシストバッテリー」の搭載により、JC08モード燃費は従来の29.2km/l(リットル)から30.0km/lに向上した。
三菱自動車は2014年6月24日、ハイトワゴンタイプの軽自動車(全高が1600mm前後)「eKワゴン」とそのカスタムモデル「eKカスタム」を一部改良し、同年6月26日に発売すると発表した。2014年2月発売のスーパーハイトワゴンタイプの軽自動車(全高が1700mm以上)である「eKスペース」で初採用した減速エネルギー回生システム「アシストバッテリー」の搭載により、FF車モデルのJC08モード燃費を従来の29.2km/l(リットル)から30.0km/lまで向上した(四輪駆動車モデルは非搭載)。これで、スズキが2013年7月に改良発売した「ワゴンR」と並び、ハイトワゴンタイプの軽自動車でトップに立ったことになる。税込み価格は、eKワゴンが108万〜133万3760円。eKカスタムが130万5720〜159万840円。月間販売目標台数は、eKワゴンとeKカスタム合わせて4000台。
一般的な内燃機関車の減速エネルギー回生システムは、ブレーキ回生によって発電した電力を鉛バッテリーに充電する。これに対してアシストバッテリーは、鉛バッテリーとは別に搭載するパナソニック製のニッケル水素電池に充電し、オーディオやカーナビ、空調システムなどの電装品に電力を供給することが可能だ。ニッケル水素電池に充電した分だけ燃費の向上につなげられる。JC08モード燃費が29.2km/lから30.0km/lになっていることから、アシストバッテリーによる燃費向上効果は約2.7%と見積もれる。
アシストバッテリーの搭載の他、CVT(無段変速機)の仕様を最適化するとともに、エンジンの吸気ダクト形状を改良することにより動力性能を向上させたという(ターボ搭載モデルのeKカスタムの「Tグレード」を除く)。
eKスペースでは、軽自動車開発のパートナーである日産自動車の独自機能である4個の車載カメラを使って車両の上からの視点で周辺を確認できる「アラウンドビューモニター」を、一部グレードで選択できた(機能名称は「マルチアラウンドモニター(バードアイビュー機能付)」)。今回の改良では、eKカスタムでも、同機能がメーカーオプションに設定されている(「Mグレード」を除く)。
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