C言語を使ったマイコン制御プログラムの“イロハ”を解説する本連載。今回は「インチの値を、センチメートルとフィートに換算」するプログラムの記述を解説します。
本連載では、これから組み込みシステムのプログラミングを学びたい人向けに、C言語を使ったマイコン制御プログラムの“イロハ”を解説していきます。
毎回少しずつステップアップしていけるよう、本文の最後で問題を出し、次回その解答と解説を紹介していきます。では早速、前回の問題を振り返ってみましょう。
1インチは、2.54センチメートル。1フィートは、12インチです。では、入力されたインチの値を、センチメートルとフィートに換算して表示するプログラムを作成してください。
問題1は、「入力された数値の単位をインチからセンチメートルとフィートに換算する」問題でした。皆さん解けましたか? プログラムの答えはいくつもありますが、筆者は以下のようなプログラムを作ってみました。
#include <stdio.h> int main(void) { float i, c, f; printf("インチの長さを入力してください->"); scanf("%f", &i); c = 2.54 * i; f = i / 12; printf("%fセンチ\n%fフィートです。\n", c, f); return 0; }
それではまず、上記のプログラムinch.cをコンパイルし、実行するまでの流れを見ていきましょう。
プログラムの実行前に行っておきたいのが、ディレクトリ(エクスプローラ画面で表示されるフォルダのようなもの)の生成です。今後複数のプログラムを実行していくことを考えると、プログラムごとにディレクトリを作った方が便利だからです。
前回準備した開発環境MSYSを起動したところで、ディレクトリの生成コマンドmkdirを入力します。
mkdir inch
すると次のようにinchディレクトリが生成されるので、ここに問題1のプログラムを置くことにしましょう。
chコマンドを実行して、inch.cプログラムを先ほど生成したディレクトリに格納します。
ch inch
inchディレクトリに入りましたので、ここでコンパイルをしましょう。
gcc -o inch inch.c
(※)“-o inch”は、コンパイル結果として“inch.exe”ファイルを出力する指示です。この作業をしないと、gccは常に“a.exe”ファイルを作ってしまいます。
無事にコンパイルが終了したら、lsコマンドでinch.exeが生成されているかを確認してみましょう。もしエラーメッセージが表示された場合は、テキストエディタでinch.cを修正し、再度gccコマンドを実行してコンパイルをします。
inch
とコマンド入力すると、プログラムが実行されます。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.