頭の中のアイデアを「Arduino(アルドゥイーノ)」で実現!! 筆者と一緒にモノづくりの喜びや難しさを体験・体感してみよう。第5回のテーマは“女子ウケを狙った、キレイ・カワイイ・実用的な電子工作”だ。ArduinoのPWM機能でフルカラーLEDの色を変える。併せて、シリアルモニターでマイコンと対話する方法も解説するぞ!
本連載も5回目を迎えました。記事を読んだ友人から「面白かったよ!」と言ってもらえるとうれしい筆者です。何しろ、初心者が体当たりで電子工作をしているので、周囲はハラハラしながら温かく見守ってくれているのです。
また、読者の方からもSNS(Social Networking Service)を通じてご意見をいただけるのがネット連載の喜びであり、醍醐味(だいごみ)でもあります。前回の記事の公開後、「『Arduino』なら、他励式ブザーでも音が鳴りますよ」というコメントをいただきました。「えぇ〜っ(汗)」と思ってテストしたら、あ、ホントだ。ちゃんと鳴りました!
他励式ブザーは、回路を追加しないと音が鳴らないと思い込んでいましたが、Arudinoは内部に回路があるんですね。「Arduinoって、すごい! 便利だな〜」と、あらためて感動しました。Twitterでコメントしてくれた「まりす」さん、本当にありがとうございました!!
……とまぁ、このように多くの方々に支えられている本連載です。
筆者は、連載開始前に電子回路の勉強を開始しました。大阪日本橋には、「ものづくりガレージ」や「Arduinoファンクラブ」「でんもく会」と幾つものリアルコミュニティーがあるので、片っ端から「こんにちはー!!」と参加して、今もいろいろと教わっています。
リアルでもネット上でも、新しい交友関係が広まってとても楽しいです。ただ、出会うのは中学生から60代までの“男性”ばかりなんですよね……。筆者は、正直言って女子と出会いたいのです。あっ、念のため申し上げておくと、筆者はオンナです。リアルで会った方には「えっ、女性だったんですか!」と驚かれることが多いのですが(笑)。
電子工作って、LEDを光らせたり、音を鳴らしたり、モノを動かしたりと、比較的女子ウケする要素がたくさんあると思うのですが、どうしてここまで女子率が低いのでしょうか? それがとても残念でなりません。
筆者は、本連載を「電子工作初心者が楽しめるように」「MONOistのメイン読者層である30〜40代のエンジニアが、子どもと一緒に電子工作を楽しめるように」という思いを込めて執筆しています。ですから、本連載の読者対象は、男性だけに限りません。“電子工作初心者”あるいは“子どものお母さん”である女性たちにも読んでもらいたいと考えています。
ということで、今回は、子どもだけじゃなく、女子ウケも狙った電子工作にチャレンジします!! 女子にウケるには、「キレイ」「カワイイ」以外に「実用性」も外せません。そこで、フルカラーLEDを使って自由自在に調光できるランプを作ってみました。じゃん!(画像1)
3つの半固定抵抗(ボリューム)は、それぞれRGBに対応しています。右に回すと明るさが最大になり、左に回すと消えます。赤・緑・青の光量をそれぞれ調整すれば、自分の好きな色にランプをともせます。
それでは、今回使用する部品を示します(画像2、表1)。
調光には、ツマミの付いた半固定抵抗を使用していますが、このタイプは入手しにくいかもしれません。そのような場合は、“ツマミなし”の半固定抵抗でも大丈夫です。ブレッドボードに実装できるようにリード(足)の太さが0.3〜0.8mm程度の部品を選んでください(画像3)。
フルカラーLEDは、カソードコモンのタイプを使用しています。これは、マイナス側に接続する足(カソード)が共通になっているという意味です。残りの3本の足は、それぞれ赤・緑・青の色に対応しています。見た目は1個のLEDですが、この中に“赤(R)・緑(G)・青(B)”の素子が入っていて、それぞれの色の明るさを変えることで、フルカラーを表現できるわけです。
LEDの足の長さが違うので、ブレッドボードに挿すときは、画像4の上部に示したように足を曲げて使います。LEDに光拡散キャップを被せると、明かりが横方向にも広がり、温かみのある色合いになります(画像4)。
LED購入時にデータシートを確認し、各色のVF(IF=20mAにおける標準値)に従って抵抗値を決めます。VFが違うのに同じ値の抵抗を付けてしまうと、MAX時の発色が異なってくるので、思うような色が作れなくなります。
3色が同じ明るさになるように抵抗の値を求めましょう。抵抗値の求め方は、「熱中症対策センサー」(連載第3回)のときに紹介しました。「オームの法則」の出番です!
今回購入したLEDですが、緑と青のVF(IF=20mAにおける標準値)は3.2Vで、赤は1.8Vでした。オームの法則で計算して緑と青に「680Ω」、赤に「330Ω」の抵抗を付けることにしました。
それでは、ブレッドボード上で回路を作成してみましょう。回路図と部品配置図を以下に示します(画像5、画像6、画像7)。
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