頭の中のアイデアを「Arduino(アルドゥイーノ)」で実現!! 筆者と一緒にモノづくりの喜びや難しさを体験・体感してみよう。第4回のテーマは“子どもと一緒に作って遊べるゲーム”だ。スイッチとブザーを組み合わせて、「うさぎさん危機一髪ゲーム」を作る! 後半には、電磁石を使ってうさぎさんを落下させるオプション機能についても解説する。
あるお酒の席でのこと――。「父の日に、子どもが学校で“お父さんの絵”を描いたんだけどさ。ウチの子が描いた絵は、オレがPCに向かっている“後ろ姿”だったんだよね……」と筆者の友人がポツリと語り、そのままビールグラスを口に運びました。その表情はホロ苦いような、悲しいようなビミョ〜なもので、筆者は「あぁ……」と曖昧(あいまい)な返事でお茶を濁すしかありませんでした。
え〜、技術立国ニッポンを支えるエンジニアのお父さん、毎日のお仕事、お疲れさまです。会社で朝から晩まで一生懸命に働き、帰宅してからも持ち帰りの仕事や最先端技術の情報収集でPCに向かう日々ですよね。
昔から、子どもは親の背中を見て育つといいます。エンジニアのお父さんが、PCに向って熱心に仕事している姿を子どもはちゃんと見ているんですね。だけど「お父さんの絵」が後ろ姿なのはちょっと寂しいですね。いつも忙しいお父さんが、自分と遊んでくれた思い出は、子どもにとって一生の宝物になります。来年こそは「笑顔いっぱいのお父さんの絵」を描いてもらえるように、エンジニアらしく子どもと電子工作を楽しんでみませんか?
そこで今回は、“子どもと一緒に作って遊べるゲーム”を紹介します。どーん!(画像1)
発振回路内蔵ブザーを使い、tone()で「クリア」か「エンディング(ゲームオーバー)」のメロディーを奏でます。ブザーだけではゲームのハラハラ感に欠けるので、エンディングでうさぎさんが落下するようにしました。これは、電磁石を使ったオプション機能です(動画1)。
それでは、今回使用する部品を示します(画像2、表1)。電磁石はオプションなので、製作方法や注意点は記事の最後で紹介します。
電子工作といえば、光と音が欠かせません。音を出す電子部品には、いろいろなタイプがありますが、ここで使用する発振回路内蔵の圧電ブザーは、電圧を加えるだけで音が鳴るので、手軽に使えます。商品には「発振回路内蔵」あるいは「自励タイプ」と書かれています。他励式は自分で発振回路を作成する必要があるので、購入時に間違えないよう注意してください。(※読者の方から、「Arduinoは、内部に回路があるので他励式でも鳴ります」と情報をいただきました。訂正いたします)
ブザーの裏面(あるいは側面)を見るとプラス(+)とマイナス(−)の極性が書いてありますので、確認して利用してください。
それでは、ブレッドボード上で回路を作成していきましょう。回路図と部品配置図を以下に示します(画像4、画像5、画像6)。
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