対象となるのは、まず「特定ものづくり基盤技術に関する研究開発に取り組む中小企業」です。「特定ものづくり基盤技術」とは、2012年(平成24年)4月12日現在、以下に関する技術が該当します。
該当する技術:組み込みソフトウェア、金型、冷凍空調、電子部品・デバイスの実装、プラスチック成形加工、粉末冶金、溶射・蒸着、鍛造、動力伝達、部材の締結、鋳造、金属プレス加工、位置決め、切削加工、繊維加工、高機能化学合成、熱処理、溶接、塗装、めっき、発酵、真空。
もう1つ、「特定ものづくり基盤技術高度化指針に沿った研究開発計画を作成し、経済産業大臣の認定を受けた中小企業」であることも条件です。「特定ものづくり基盤技術高度化指針」とは、技術ごとに定められた指針のことです。詳細は以下の関連リンクで確認してください。
関連リンク: | |
---|---|
⇒ | 中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針 |
上記の条件を満たした中小企業は以下の支援を受けることが可能です。
「中小企業者および事業を営んでいない個人(大学などの研究者など)」であること、かつ「中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律」に基づき指定される、特定の研究開発の補助金や委託費(特定補助金など)が交付されていることが条件です。
上記の条件を満たした中小企業は以下の支援を受けることが可能です。
関連リンク: | |
---|---|
⇒ | J-Net21 |
「組合などを設立しようとする中小企業者、個人事業者」かつ「中小企業組合(事業協同組合、企業組合、協業組合など)」であることです。
なお、主な中小企業組合は以下の通りです。
中小企業の組合設立および連携組織化などに対する相談・助言が受けられます。また、中小企業の組合の運営に対する相談・情報提供も受けられます。
複数のテーマにまたがる施策を見てきましたが、この内容をさらに詳しく知りたい、また、今回ご紹介しなかった施策で興味深いものがあれば、以下の関連リンクから「中小企業施策利用ガイドブック」をダウンロードして参考にしてください。
関連リンク: | |
---|---|
⇒ | 中小企業庁:平成24年度版「中小企業施策利用ガイドブック」 一覧ページ |
筆者は中小企業診断士として日々、中小企業のコンサルティングを行っていますが、国の支援策を知らないために、受けられる支援を受けていない中小企業が非常に多いということを痛感しています。経営者に限らず、会社全体として施策情報を積極的に取りに行き、ぜひ自社のさらなる発展を実現していただきたいと思います。
三上康一(みかみこういち)
MPA所属中小企業診断士。21年間ガソリンスタンドの運営に携わり、店長を兼務しながら全社の在庫管理や、マーケティング戦略の立案・実施の他、社内研修講師を行う。中小企業診断士として独立後は、高年齢者の継続雇用制度の構築、経営革新計画の作成・承認支援、企業研修、創業支援などの活動を行っている。
「MPA」は総勢70人以上の中小企業診断士の集団です。MPAとは、Mission(使命感を持って)・Passion(情熱的に)・Action(行動する)の頭文字を取ったもので、理念をそのまま名称にしています。「中小零細企業を元気にする!」という強い使命感を持ったメンバーが、中小零細企業とその社長、社員のために情熱を持って接し、しっかりコミュニケーションを取りながら実際に行動しています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.