オージス総研は「第16回 組込みシステム開発技術展(ESEC2013)」に出展。現在、新しい技術テーマとして注力している取り組みの1つとして、「M2M(Machine to Machine)スタートアップ支援サービス」に関する展示デモを披露していた。
「日本から、ものづくりのイノベーションを 〜設計力・開発力・現場力の向上をサポート〜」をメインテーマに掲げ、「第16回 組込みシステム開発技術展(ESEC2013)」(会期:2013年5月8〜10日)に出展したオージス総研。現在、同社が新しい技術テーマとして注力している取り組みの1つとして、「M2M(Machine to Machine)スタートアップ支援サービス」に関する展示デモを披露していた。
M2Mとは、ネットワーク接続機能を備えた機器同士が相互に接続され、人手を介さず、自動的に情報を交換したり、何らかの制御を行ったりするシステムを指す。
「例えば、FA機器などを世界各国に販売しているようなメーカーの場合、海外顧客(エンドユーザー)から不具合の問い合わせがあると、電話やメールでは不具合原因が特定できずに、結局、現地調査に行くことが多い。これでは時間やコストも掛かるし、エンドユーザーにとっても機器の停止時間が長くなってしまう」(説明員)。こうしたケースにM2Mが有効だという。
具体的には、あらかじめFA機器(製品デバイス)などに通信モジュールを組み込み出荷し、それら機器から制御ログを定期的に収集し、専用のサーバ側に蓄積する。そして、そのデータをリアルタイムに解析し、障害判定などに役立てる。「サーバ側でログを解析した結果、“不具合”と判定された場合、メーカーの開発者へアラートメールが送信される。また、ネットワークを介して、修正プログラムを送ったり、機器の停止などの制御を行ったりすることが可能になる」と説明員。M2Mシステムの導入により、不具合検出から、修正プログラムの開発・適用が迅速化されるわけだ。
同社は、製品・サービスにM2Mの仕組みを導入する支援サービスとして、システムの構想(コンサルティング)から、デバイス/サーバ側の開発、実現までをワンストップで提供している。サーバ側のシステムと遠隔地にある機器を連携させるアプリケーションサービスプラットフォームには、インヴェンティット社の「ServiceSync」が用いられている。
展示会場では、温度センサーを備えたボード(mbed NXP LPC1768評価キット)を機器に見立て、Bluetooth接続されたスマートフォン(ゲートウェイの役割)に計測データ(温度情報)を定期的に送り、スマートフォンの通信機能を用いてサーバ側にアップロードし、可視化するデモを実演していた。
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