ホンダがハイブリッド車の世界累計販売100万台を達成、トップは「シビックHEV」インサイトも結構売れてます

ホンダは、2012年9月末時点でハイブリッド車の世界累計販売台数が100万台を突破したと発表した。1999年11月に初代「インサイト」を日本市場で発売して以来、12年11カ月での達成となる。車種別トップは北米市場を中心に展開している「シビック ハイブリッド(シビックHEV)」だった。

» 2012年10月15日 15時22分 公開
[朴尚洙,MONOist]
初代「インサイト」

 ホンダは2012年10月15日、同年9月末時点でハイブリッド車(HEV)の世界累計販売台数が100万台を突破したと発表した。1999年11月に、初代「インサイト」を日本市場で発売して以来、12年11カ月での達成となる。

 現在までに同社が展開してきたハイブリッドシステムは、軽量・小型を特徴とする1モータータイプの「IMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)」である。現在は、約50カ国で、IMAを搭載するHEVを8車種展開している。


初代「インサイト」初代「シビック ハイブリッド」 1999年11月発売の初代「インサイト」(左)と2001年12月発売の初代「シビック ハイブリッド」(クリックで拡大) 出典:ホンダ

 100万台の販売台数の車種別内訳でトップに立ったのが、北米市場の主力車種である「シビック」のHEVモデル「シビック ハイブリッド」である。初代インサイトに次ぐ、ホンダ2車種目のハイブリッド車で、2001年12月に発売された。その後2005年9月に、シビックのフルモデルチェンジに合わせて2代目が投入され、2011年4月からは3代目が販売されている。初代〜3代目の世界累計販売台数(2012年9月末まで、以降同じ)は31万4600台に上る。

 2位につけたのが2代目「インサイト」で、世界累計販売台数は26万5346台である。2009年2月に、200万円以下という当時のHEVとしては安価な価格設定で話題となった。2代目インサイトの投入時に行ったIMAの大幅なコスト削減が、2010年10月発売の「フィット ハイブリッド」をはじめとする同社のHEVの多車種展開につながった。ちなみに初代インサイトの世界累計販売台数は1万7001台である。

2代目「インサイト」「フィット ハイブリッド」 2009年2月発売の2代目「インサイト」(左)と2010年10月発売の「フィット ハイブリッド」(クリックで拡大) 出典:ホンダ

 3位はフィット ハイブリッド(海外向けの「ジャズ ハイブリッド」も含む)で、世界累計販売台数は17万4041台。4位が「フィット シャトル ハイブリッド」、5位が2012年9月末にマイナーチェンジした「CR-Z」、6位が「フリード ハイブリッド」(「フリード スパイク ハイブリッド」含む)となっている。フィット シャトル ハイブリッドとフリード ハイブリッドは日本市場でのみ販売している。表1に、これらホンダの主要HEVの世界累計販売台数をまとめた。

車種名 世界累計販売台数 発売時期
シビック ハイブリッド 31万4600台 初代2001年12月、2代目2005年9月、3代目2011年4月
2代目インサイト 26万5346台 2009年2月
フィット ハイブリッド 17万4041台 2010年10月
フィット シャトル ハイブリッド 7万5336台 2011年6月
CR-Z 6万9192台 2010年2月(2012年9月にマイナーチェンジ)
フリード ハイブリッド 5万8997台 2011年10月
表1 ホンダの主要HEVの世界累計販売台数(2012年9月末まで)

 他にも、2004年12月に米国で発売した「アコード」のハイブリッドモデル「アコード ハイブリッド」や、2012年5月に発売した北米の高級車ブランド「アキュラ」の「ILX ハイブリッド」などがある。

 ホンダは2012年9月に発表した2016年度までの事業計画で、HEVの車種展開をさらに拡大させる方針を明らかにしている(関連記事)。

 まず、HEVでトップの燃費を達成できるようにIMAをさらに進化させる。次に、モーターを2個使用するハイブリッドシステムを新たに開発し、北米市場向けに2013年以降に発売する新型アコードのハイブリッドモデルに搭載する。そして、走行性能を追求する車種向けに、モーターを3個使用するハイブリッドシステム「Sport Hybrid SH-AWD」を展開する。開発中のスポーツカー「NSX」や、アキュラブランドの「RLX ハイブリッドタイプ」、2014年度に国内市場で発売する高級車「レジェンド」の後継モデルに搭載する計画だ。

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