ホンダは2016年度に、二輪車、汎用製品、四輪車を含めて3900万台を販売する事業計画を発表した。四輪車は、2011年度比でほぼ倍増となる600万台を目標とする。
ホンダは2012年9月21日、東京都内で記者会見を開き、2016年度までの事業計画を発表した。
同社社長の伊東孝紳氏は、「2011年度は東日本大震災やタイ洪水などがあったものの、二輪車で1500万台、芝刈り機などの汎用製品で580万台、四輪車で310万台、合計で2390万台の商品を提供し、顧客と喜びを分かち合うことができた。次の中期計画の最終年度となる2016年度には、二輪車で2500万台、汎用製品で800万台、四輪車で600万台、合計3900万台の販売を目指す」と述べた。
四輪車を2011年度の2倍近い600万台まで増やす上で中核になるのが、2013年発売予定の新型「フィット」だ。2013年7月に稼働する寄居工場(埼玉県寄居町)や、2014年春に稼働するメキシコ工場(セラヤ市)は、新型フィットを中心とする小型車の専用工場となる。この新型フィットに加えて、「シティ」と新開発の小型SUV(スポーツ多目的車)も、2年以内にグローバル展開する。
国内市場では、「N BOX」をはじめとする販売好調な軽自動車を、2015年度までに6モデル追加する。この6モデルには、2012年11月発売の「N-ONE」や、軽スポーツカーなどが含まれる。鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)で、これらの軽自動車を生産する予定だ。
北米市場では、「シビック」、「CR-V」、「オデッセイ」、発売したばかりの新型「アコード」といった中核車種の販売を強化する。これらに新型フィットを追加することで、北米事業の盤石化を図る。国内や北米、そして新型「シビック Type-R」を投入予定の欧州など、成熟市場の年間販売台数は、2011年度の206万台から、2016年度は300万台まで増やす計画である。
新興国市場では、新型フィットに加えて、タイ、インドネシア、インド、マレーシアなどのアジア市場向け戦略車である「ブリオ」の派生車種を本格展開する。インドでは、2013年度以降に発売するモデルに、現地調達と現地生産でコスト競争力を高めた新型のディーゼルエンジンを搭載する。中国でも、2013年からの3年間で10車種以上のフルモデルチェンジや新モデルの投入を計画している。これら新興国市場における2016年度の販売台数を300万台と大幅に増やす方針だ。
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