会見には、パイオニアの上席執行役員でカーエレクトロニクス事業統括部長を務める黒崎正謙氏が登壇した。黒崎氏は、今回の楽ナビの発表に合わせて、同社の市販カーナビの製品ラインアップを再編成する方針を示した。
従来は、ハイエンドモデルの「CYBER NAVI」、普及モデルでハードディスクを搭載する「楽ナビ」とフラッシュメモリを搭載する「楽ナビLite」、そしてPND(Personal Navigation Device)である「Air-navi」を展開していた。
今後は、ハードディスクを搭載するハイエンドモデルのCYBER NAVI、フラッシュメモリを搭載する普及モデルの楽ナビという2つのブランドに集約する。Air-naviは、今回の楽ナビに合わせて「AVIC-MP55」という新製品を発表しているものの、順次終息させる方針である。
ただし、「PND市場向けには、楽ナビのポータブルタイプの製品を展開していく。国内のPND市場は、スマートフォン市場の急拡大によって2年連続で右肩下がりではあるものの、車両組み込み型のカーナビと共存する余地はあると考えている」(同社)という。
実際に、今回発表した楽ナビのポータブルタイプでは、地上デジタルテレビ放送用に、受信環境が悪い車室内でも安定してテレビ放送波を受信できる、4チューナ×4アンテナを搭載している。同社は、ポータブルタイプのカーナビに4チューナ×4アンテナを搭載するのは初の事例だとしている。
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