アールエスコンポーネンツは、2月下旬より予約を受け付けていた名刺サイズ小型Linux PC「Raspberry Pi PCBA Type B」の初回出荷を開始した。全世界25万件以上、日本では4000件以上の購入希望登録があったという。
工業用電子部品の通信販売会社であるアールエスコンポーネンツは2012年4月16日、2月下旬より購入希望者の予約を受け付けていたARMプロセッサ搭載の名刺サイズ小型Linux PC「Raspberry Pi PCBA Type B」の初回出荷を開始した。
同製品は、コンピュータの開発スキルの発展を促進するために設立された財団「Raspberry Pi Foundation」が、次世代のエンジニアやプログラマのために開発したLinuxベースで動作する名刺サイズPCだ。サイズは85.6mm×53.98mm×17mmと非常にコンパクトで、低価格なのが特長である。ちなみに、同社の販売価格は21.60ポンド(別途送料4.95ポンド)である。
メインプロセッサのBroadcom製SoC「BCM2835」には、ARM1176JZF-Sコア(700MHz:ARM11ファミリ)、VideoCore 4 GPU、DRAM(256Mバイト:GPU共有)が集積されている。また、LAN、HDMI、USB 2.0、Micro USB(給電用)など、名刺サイズPCとして必要十分なインタフェースを搭載する。なお、データストレージは実装されておらず、SDメモリーカードから直接OS(Fedora、Debianなど)を起動する。OSイメージはRaspberry PiのWebサイトからダウンロード可能だ。
同社グループによると、4月1日時点で全世界25万件以上、日本では4000件以上の購入希望登録があったという。現在、登録受付順に、同社 英国本社より出荷を開始しているとのことだ。なお、同社が運営する「RSオンライン」上で購入できるが、本稿執筆時点では「入荷待ち」となっている。登録フォームに必要事項を記入すれば、販売状況に関するアナウンスを受け取れるようだ。
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