ここで紹介するのは、元祖「ものづくり系女子」の技術が深めた、男の友情物語だ。群馬県太田市の機械加工業 ユニーク工業 専務取締役の羽廣保志氏は、農機具のカスタマイズという、その社名のように“ユニーク”なビジネスにも参画している。そんな同氏の「両毛ものづくりネットワーク」の仲間で、群馬県で精密切削加工業を営む友人の悩みを熟練の加工技術で“ユニーク”に解決したいと考えた。
羽廣氏 「あのコマ大戦で準優勝したKさん(カキタ製作所 代表取締役 柿田孝之氏)。実は最近、とっても歯が悪く、自分も友人として一緒に悩み苦しんできました。何とか、彼の力になりたい!! ――あ、そうだ!! お袋にフライスで作ってもらおう! ……ばあちゃん!! 頼む!! 彼に素晴らしい歯をプレゼントしたいんだ!」
羽廣氏 「――というわけで、出来ました! 快心の出来です。ばあちゃん、ありがとう!! 明日 あいつと飲むんだぁ! きっと 喜ぶぞ〜(笑)」
羽廣氏 「皆さん、Kさんの“ 満面の微笑み”です」
K氏 「いや〜、いつも飲み会じゃさ〜、豆腐か茶碗蒸ししか食べられないじゃん! ……でも この『ボルト・オン・歯!』を使ったら、手羽先がバリバリいけちゃったよ〜(笑)。ありがとう! はびろんのおばあちゃん(涙)」
羽廣氏 「……とのことです! 大成功でした!」
頑張って群馬県のモノづくりを盛り上げてください。
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編集部注:上記はフィクションです。
長野県伊那市の設計会社 スワニーは、同社が得意とする、最新の3次元プリンタや、3次元ハンディスキャナを駆使したRPによって、以下のような、珍妙な製品の数々を短期間で次々と生み出した。
「寝ててもばれないマスク」は、以下の写真の通りの使い方。自分の顔を忠実再現したマスクにより、仮眠中の自分をカムフラージュするというものだ。ユーザー本人の顔のデータを3次元スキャナで取り込み、3次元プリンタで製作した。少々、視界が悪いのが玉にキズのようだ。
「使用しないときは、LED照明付き壁掛けホルダーに掛けてください」(スワニー 代表取締役 橋爪良博氏)。怖い。
◇製作:3次元スキャン+ABS積層3次元プリンタ
◇造形時間:約15時間
「モノづくり大好き! 福耳おじさん」(詳細不明)の耳を3次元スキャンしたデータを利用し製作した。上の写真は、スワニーの社員が実際につけてみた例だ。まるで天使の羽のようにも見える。何も知らない人にとっては、それがまさか“おっさんの耳”だとは想像つかないだろう。
◇製作:光造形、透明樹脂
◇造形時間:約2時間
人の「変顔」をスキャンし、それらを6面にあしらったサイコロ。例えばパーティーで、このサイコロを振り、天を向いた面の顔をしなければならない――というようなゲームに使える。楽しそう。
◇製作:光造形、ホワイト樹脂
◇造形時間:約3時間
「アイデアがひらめくと、3次元スキャンデータで造形した自分の頭がLEDでピカーンと光る! その名も『頭脳ペン』。ひらめきすぎて骨が透けて見えてしまいます。この頭脳ペンがピカーンと光ると、同僚は新アイデアにワクワクしながらも、近づいて話し掛けることはできません。スケッチが完成するまでじっくりと待ってくれます」(橋爪氏)。頭脳ペンは、近日発売する……かもしれないとのことだ。
◇製作:2材混合光造形
◇造形時間:約4時間
そして同社の設計者 白川徹氏は、この頭脳ペンを業務で使うことを社長の橋爪氏に強要された。その後、頭脳ペンの力で生み出された“あれ”とは何か。
信州の「眠らない暴走列車」スワニーの大暴走、まだ続く……。
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