ヨタハチやシルビアなどかつての名車が生まれ変わるEVのお祭り。耐久レースと併せ、トヨタや日産など自動車メーカーの車両展示も実施。
2011年11月3日、筑波サーキット(茨城県下妻市)で日本EVクラブ主催の日本EVフェスティバル 2011が開催された。本イベントでは、各種のEV(電気自動車)走行イベントと併せ、自動車メーカー各社の展示も実施した。本記事では、その当日の模様をお伝えする。
EVフェスティバルの走行イベントは、スコアや順位はあるものの、「レース」とは呼ばず、あえて「チャレンジ」としている。場内アナウンスでもそのことが何回か強調された。この走行イベントは、タイムもスコアになるものの、それが最も重要というわけではない。
参加チームは、自動車部品メーカー、自動車大学校、社会人サークルなど、さまざま。学生チームについては、学生フォーミュラ大会と比較すると、大学よりも自動車大学校の参加が目立った。
以降では、メインの走行イベント2つについて紹介する。
「ERK 30分耐久チャレンジ」は、和太鼓の音をBGMにして、EVに改造したレーシングカートでコース走行するトライアルイベントだ。このトライアルでは、主にサーキットコースを30分で何周できるかを競う。
コースは8の字を細長くしたような形状で、中央がトンネルになっており、ターンのテクニックが要求される。エンジンカートと同様だが、車両にはデファレンシャルとサスペンションがないため、後輪を空転させてターンするなど、走行にはコツがいる。
大会の午前中に開催する「全日本電動美走選手権」(既定の演走をするイベント)と併せて参加することが義務付けられている。
5回のピットインが義務付けられており、1回でも忘れてしまうと、失点してしまう。当日は、ついついピットインを忘れてしまうチームがちらほらいた。
搭載バッテリーはリチウムか鉛、どちらでもいいことになっているが、以下のように日本EVクラブが規定したクラスで分けられる。
こちらの走行イベントには、元F1ドライバー 片山右京氏もチーム「横浜ゴム有志」(No.43 ERKリチウム)のファーストドライバーとして参戦した。
「コンバートEV『英雄』59分ディスタンスチャレンジ」は、EVフェスティバルのメインイベントだ。市販車のガソリンエンジンを電池に乗せ換えて(「コンバートEV」という)59分間の走行にチャレンジする。
参加車両にはバッテリーを比較的搭載しやすく、メンテナンスもしやすい軽トラックが数多く目立ったが、かつて人気を博したスポーツカーも見られた。スポーツカーの場合、バッテリーを配置するスペースが少ないため、設計に苦労するようだ。
レースの前には「地球温暖化クイズ」が実施され、その正解数がポイント加算される。
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