NXPのNFC技術がモバイル決済サービス「Google Wallet」を実現セキュアなモバイルトランザクションを可能に

NXPセミコンダクターズは、米Googleが発表したNFC(近接無線通信)利用のモバイル決済サービス「Google Wallet」に、同社のNFC技術が採用されたことを発表した。

» 2011年05月30日 12時49分 公開
[八木沢篤,@IT MONOist]

 NXPセミコンダクターズは2011年5月26日(現地時間)、米Googleが発表したNFC(Near Field Communication:近接無線通信)利用のモバイル決済サービス「Google Wallet」に、同社のNFC技術が採用されたことを発表した。

 Google Walletは、モバイルトランザクションを実現するオープンプラットフォーム。消費者は、小売店などに設置されたインテリジェント端末に携帯電話やスマートフォンをかざすだけで、商品代金の支払いやクーポンの利用、サービスポイントの獲得などが行える。現在、フィールドテストの段階で、米キャリアSprintが販売するGoogle端末「Nexus S」で利用可能、米MasterCardの非接触型決済サービス「PayPass」のネットワークを使用する(PayPass対応のリーダー端末は米First Data製)。


 同社はこのGoogle Wallet向けに、NFCコントローラ、エンベット型セキュアエレメント、NFCソフトウェアを単一デバイスに組み込んだ「NXP PN65 NFCモバイルトランザクションソリューション」を提供。このセキュアエレメントにより、Google Walletの支払い機能が実現され、最新の暗号技術の採用により、モバイルトランザクションにおける高水準のセキュリティを実現しているという。

イメージ

 今回の取り組みについて、同社 エグゼクティブ・バイスプレジデント 兼 アイデンティフィケーション担当ジェネラルマネージャのルディガー・ストロー(Ruediger Stroh)氏は次のようにコメントを寄せる(プレスリリースより)。「このGoogleの最新の動きは、まさに、NFCのあらゆる可能性を解き放つものです。NXPのNFC技術は、スマートフォンをポイントカードやワンタッチ式位置情報チェックインデバイス、コンサートチケット、クーポンキャリア、非接触型支払いデバイス、乗車券、さらには自動車、ホテルの部屋、ビルおよびコンピュータにアクセスするセキュアなキーに変換し、その可能性は無限大です。当社の技術は、スマートフォンやPOS端末に組み込まれたセキュアなNFCソリューションからスマートポスターに組み込まれたNFCタグまで、ユーザーのモバイル体験を大幅に高めます。当社のNFC分野におけるリーダーシップは、市場に対する深い見識、幅広い特許ポートフォリオ、セキュリティ、パフォーマンス、クラス最高の取引数により支えられています」

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.