MONOistの連載陣がそれぞれの視点から日本にエールを送る企画、最終回。次は……、あなたがエールを送る番だ!
このたびの大震災で被災された皆さま、ご家族ならびに関係者の皆さまに心からお見舞いを申し上げます。
@IT MONOist編集部一同
「メカ設計フォーラム ライターズYELL」では、メカ設計フォーラムで連載を継続中の筆者さん(連載完結して間もない方も含む)、これから連載が始まる筆者さん、取材記事執筆に協力していただいているライターさんから寄せていただいた、読者の皆さんへのメッセージを紹介します。ひとまず、皆さんの心の火種となればうれしい限りです。
編集部注:以下のコメントは全て本人の許可をいただいた上で掲載しているものです。また、掲載順は不同です。
■サイバネットシステム 岡田あづみさん
執筆記事:「公差解析 基本中の基本」
過去にもオジイたちの世代は、戦後の混乱から立ち直り、世界に誇る技術力を身に付け、モノづくり大国を築き上げてきました。
広島原爆の被爆者だった私の祖父はあまり多くを語りませんでしたが、その広い背中と手からは、苦労や努力がにじみ出ていました。
今回は私たちの番です。オジイたちによって磨かせてもらった技術を最大に生かし、東北のモノづくりの復活の道を、そして被災者の皆さんと一緒に笑顔になれるその日を目指して共に歩んでいきましょう!
公差解析の基礎解説を寄稿していただいている岡田さんからでした。災害時にも強いモノづくりをするためにも、公差解析は大変役に立つでしょう。
惑星OPTからきた宇宙人が日本企業に潜入しながら公差解析を身に付けるシリーズは、ただいま続編を準備中です。
■機械振興協会 経済研究所 山本聡氏
執筆記事:「経済研究所研究員は見た! ニッポンのキカイ事情」
被災地域以外のモノづくり企業さまも「今後、一体、日本の産業がどうなるか?」と懸念されていると推測します。未曾有(みぞう)の被害の中で、国内のサプライチェーンは寸断され、円も急騰し、リスク分散のためモノづくりの海外展開加速……といったシナリオがささやかれています。
けれども、日本のモノづくり産業はこの大きな試練を乗り越えることが可能だと強く思っております。こういったときだからこそ、無責任な風評に惑わされずに「いまできること」「いままでやってきたこと」を何とか維持・継続していただきたいと思っております。
「皆さまが造られている『モノ』は世界が必要としています」
「その価値はいささかも減じておりません」
全国の製造業を視察して回る山本氏ですが、今後は被害の大きかった東北地方の復興の様子も伝えていただけるかもしれません。
■enmono 代表取締役 三木康司氏
震災で多くの製造業の方が工場が被災され、業務を行えていなかったり、設備の故障で稼働が困難な方も多いと思います。しかし、被害が大きく、モノがなくなってしまった今こそ本当の意味で製造業の「モノづくり」の力が必要とされてくると思います。
中小製造業が最終製品を生み出す「マイクロモノづくり」の流れはいま日本全国で大きな「うねり」として興っています。今後、多くの中小製造業が、震災をバネに最終製品を生み出し、世界に出していくことで、「防災大国日本」というブランドを世界に打ち出していけることを願っています。
岩手や宮城にも、素晴らしいモノづくりをしている企業が数多くあります。非常に厳しい状況とは思いますが、ぜひピンチをチャンスに変えていただきたいですね。マイクロモノづくりの取り組みを支援する三木氏からでした。
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いまこそ、「日本の底力を見せるとき」ともいえるのかもしれません。MONOistではこれからも、皆さんの底力を呼び起こす種火、燃料となる記事の提供を目指します。
――今度はあなたが、エールを送る番です!
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