PLMの投資対効果と課題解決シナリオ : PLM導入プロジェクト、検討前に読むコラム(6) (3/3 ページ)
では一体、一般的な企業ではPLMシステム構築にはどれくらいの予算を掛けているのでしょうか?
システム構築の費用はソフトウェアやサービスを提供するベンダによっても違いますし、要求する内容の密度や難しさによっても変わってくるのですが、PLM infoというWebサイトによると 下記のような調査結果が発表されています。
このWebサイトによるとPLMシステム構築にかかわる初期費用のうち、一番大きいのがソフトウェアの費用(30%)で次いでシステム構築費用(25%)となっています。
その次に掛かるコストとして、ハードウェアや業務コンサルティングおよびソフトウェア選定に掛かる費用がそれぞれ8%となり、残りの部分はデータ移行や教育およびメンテナンスにかかわる費用となっています。
このレポートではPLMの構築にかかわる費用として、システムの開発にかかわる費用だけでなく、ソフトウェアの選定や評価にもかなりの費用が掛かっているということが非常に興味深い点です。
それ以外にも、PLMのソフトウェアと構築にかかわる費用もハイエンドのソフトとローエンドのソフトではライセンスの価格だけでなく、インプリメンテーションやメンテナンス費用の分布も変わってきます。
大企業向け予算と中堅企業向における予算規模の違いもさることながら、大企業向けの予算ではアプリケーションのインプリメントにかかわる費用より、ヘッドカウント(システム利用者)による費用が大きな割合を占めているという点も興味深い点ですね。
PTCがアプリケーションライフサイクル管理ソフトウェア開発企業を買収
PTCは、アプリケーションライフサイクル管理ソフトウェア「Codebeamer」の開発、販売を手掛けるIntland Softwareを買収した。単体またはPLMソフトウェア「Windchill」や「Arena PLM」と組み合わせて提供する予定だ。
製造業DXに必要なPLMの3段階デジタル化
本連載では製造業DXの成否において重要な鍵を握るPLM/BOMを中心に、DXと従来型IT導入における違いや、DX時代のPLM/BOM導入はいかにあるべきかを考察していく。第2回はDXを実現するまでに必要な「3段階のデジタル化」を解説する。
PLM的な情報管理なんて実現しない?
製品ライフサイクル全体を管理するためにはPLMを基軸としたシステム作りが急務。PLM導入・改善プロジェクトを担当する際に事前に知っておくべき話題を、毎回さまざまな切り口から紹介していきます。
PLMはTime to MarketからTime to Profit
日本にPLMを紹介する先駆けとなった書籍「CRM、SCMに続く新経営手法 PLM入門」(2003年刊)を執筆したアビーム コンサルティングの執筆チームが、その後のPLMを取り巻く環境変化と今後のあるべき姿について、最新事例に基づいた解説を行う。
PLM雌伏の10年、これからは飛躍の10年となるか
2000年代前半から製造ITツール業界で話題になり始めた「PLM」。しかし、MONOistが2007年に開設してからこの10年間、PLMの実際の運用状況はPDMの延長線にすぎなかったかもしれない。しかし、IoTの登場により、PLMは真の価値を生み出す段階に入りつつある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.