連載
» 2021年10月25日 09時00分 公開

製造業DXに必要なPLMの3段階デジタル化DX時代のPLM/BOM導入(2)(1/2 ページ)

本連載では製造業DXの成否において重要な鍵を握るPLM/BOMを中心に、DXと従来型IT導入における違いや、DX時代のPLM/BOM導入はいかにあるべきかを考察していく。第2回はDXを実現するまでに必要な「3段階のデジタル化」を解説する。

[三河進/株式会社グローバルものづくり研究所,MONOist]

 第1回では、PLMとBOMの概念について振り返ってみました。第2回では、前回触れたDXと従来型IT導入の違いを前提とした上で、DX(デジタルトランスフォーメーション)時代のPLMの在り方について考察をしていきます。

⇒連載「DX時代のPLM/BOM導入」のバックナンバーはこちら

デジタル化の3段階

 DXはデジタルトランスフォーメーションの略語です。比較的新しい言葉で、その定義には諸説ありますが、筆者個人としては「経営者が主導する、デジタル技術を用いたビジネス変革」という解釈が妥当だと考えています。

 図表1は参考文献を元に作成したデジタル化の段階を示します。この表を使って、DXと従来型のIT導入の違いについての理解を深めていきたいと思います。デジタル化にはデジタイゼーションデジタライゼーション、そしてDXの3つの段階があるとされています。左から3列目まではゼネラルな定義で、4列目は開発プロセスやPLMの領域で考えた場合の例です。順に確認していきましょう。

■図表1:デジタル化の特徴[クリックして拡大]

デジタイゼーション

 デジタイゼーションとは、デジタル化の最初の段階で、業務の本質は変えないで、アナログ情報をデジタル情報に置き換えることです。筆者が新入社員の頃は紙の資料を手書きで作成していたものですが、PCが普及し、一人一台配布されることが当たり前になって状況は一変しました。今ではMicrosoft Officeなどのアプリケーションを使って資料作成するのが当たり前です。

 ただし、ここで意識したいのは、従来の紙資料をデジタル情報に置き換えただけで、業務の本質は変化していないということです。

 開発プロセスやPLMの分野におけるデジタイゼーションの事例としては、図面や承認ワークフローのデジタル化などが挙げられるでしょう。これらがデジタル化されると、図面のデータ送付や流用、ワークフロー上のステータスの確認などが進みます。単なるデジタル化であったとしても、業務の変化は確かに大きく実感できるのですが、やはり業務の本質が変わっているわけではありません。こうした、業務の本質を変えずに情報をアナログからデジタルに置き換えるデジタル化が、デジタイゼーションです。

アナログからデジタルへの移行をデジタイゼーションと呼ぶ
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.