CodeWarriorデバッガでデバッグしている最中であれば値の確認は可能ですが、これだとデバッグが終了した後は確認できなくなってしまいます。
というわけで、次はもっと一般的な通信方法について考えてみましょう。ここで、あらためてデモ・ボードを眺めてみてください。何か見たことのあるコネクタはありませんか?
そうです! ちょっと高そうに見える部品で、基板上に『RS-232』と印刷されている9ピン・メス・コネクタのアイツです! いかにもPCとつながりそうですよね。
それでは、PCをデモ・ボードの表示装置として使う方法を紹介します。まず、次のものを用意してください。
もし、シリアルポートを持つPCが見当たらない場合は、押入れの奥にPCが眠っていないかどうか調べてみてください。20年ぐらい前にはやったパソコン通信(懐かしい!)の環境は残っていないですか? あれで十分です。古過ぎて分からない人は、ご両親に聞いてみてください。パソコン通信で使っていたモデムの代わりにデモ・ボードをPCにつなぐイメージです。
旧式のPCの場合、シリアルコネクタのピン数が異なる場合があります。そのときは、変換アダプタが必要です。また、USB−シリアル変換アダプタを使う場合は、追加されたポートがCOMの何番に割り当てられたか、説明書を見て各自確認しておいてください(後で必要になります)。
図12のように、PCとデモ・ボードを接続してください。
デモ・ボードからPCへは、「非同期通信」という方法でデータが送られます。使用するターミナル・ソフトウェアのパラメータを表1のように設定してください。
ボーレート | 9600bps |
---|---|
データビット | 8 |
パリティ | なし |
ストップビット | 1 |
フロー制御 | なし |
表1 通信パラメータ |
ここでは、Windows標準の「ハイパーターミナル」を使う場合の手順について解説していきます。
(1)「ハイパーターミナル」を起動します。「接続の設定」ダイアログ(図13)が表示されますので、「DEMOQE」など、分かりやすい名前を付けて[OK]ボタンをクリックしてください。
(2)「接続の設定」ダイアログの表示が切り替わります。「接続方法」で「COM1」など、使用するCOMポートを指定して、[OK]ボタンをクリックします(図14)。前述しましたが、USB−シリアル変換アダプタを使っている場合はCOMポートの番号に注意してください。
(3)「COMxのプロパティ」ダイアログが表示されます。表1に合わせてパラメータをセットして、[OK]ボタンをクリックしてください(図15)。
(4)ここで、設定を保存します。「ハイパーターミナル」のメニューから[ファイル]−[上書き保存]を選択してください。
(5)「ハイパーターミナル」の画面下にあるステータスラインで、接続の状態が分かります。デモを行う前に確認して、もし切断状態だったら、画面上部にある“電話マーク”のボタンをクリックして接続状態にしてください(図16)。
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