基礎をマスターすれば、応用が利く! これまで学んできたテクニックを使い「スイッチのON/OFF時の合成抵抗」を求めます
前回の宿題【問題7】は、スイッチのON/OFF時の合成抵抗を求める問題でした。皆さん解けましたか?
解けた方も解けなかった方も答え合わせをして、次項の解説までぜひ読んでみてください。毎週コツコツ問題を解いて、電気・電子回路の基礎知識を身に付けてください。
それでは、解答を発表します!
それでは解説に入ります。
今回はスイッチを閉じた(ON)場合とスイッチを開いた(OFF)場合に分けて考えます。
【問題7】の回路でスイッチを閉じたとき、図1のように抵抗2kΩに流れる電流I[A]はa点で電流I1[A]と電流I2[A]に分流します。そして、b点で電流I1[A]と電流I2[A]は電流I[A]に合流します。
つまり、抵抗2kΩに抵抗1kΩと抵抗3kΩを並列接続したものを直列接続した回路が構成されます。
それでは合成抵抗R[Ω]を求めてみましょう。
最初にa−b間の合成抵抗Rab[Ω]を求めます。【問題3】で解説しましたが、2つの抵抗を並列接続したときの合成抵抗は、「和分の積」の式で求めることができます。
Rab[Ω]は、
より、「0.75kΩ」と求められます。
直列接続の合成抵抗は各抵抗の和で求められることから合成抵抗R[Ω]は、
より、「2.75kΩ」と求められます。
【問題7】の回路でスイッチを開いたとき、図2(a)のように抵抗1kΩに電流は流れません。すなわち抵抗2kΩに流れる電流I[A]は、そのまま抵抗3kΩに流れます。
この場合、抵抗1kΩは回路として生きていません。よって、図2(b)のように抵抗2kΩと抵抗3kΩを直列接続した回路が構成されます。
直列接続の合成抵抗は各抵抗の和で求められることから合成抵抗R[Ω]は、
より、「5kΩ」と求められます。
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