“オームの法則”を覚えていますか? 基礎中の基礎である「電流」「電圧」「抵抗」の性質を踏まえて、前回の宿題を解説します
前回の宿題【問題1】は、“電源と抵抗の回路”に流れる電流を求める問題でした。皆さん解けましたでしょうか?
それでは、解答を発表します!
この答えの求め方は、次の解説を参考にしてください。
それでは、【問題1】の解説に入ります。
「電流」とは、金属などの「導体」中の電子の移動、すなわち“電子の流れ”をいいます。電子は「負電気」を持っているので、“電子が移動する方向と電流の流れる方向は反対”となります(図1)。
導体に電流を流すには、“電子を移動させるためのなんらかの力”が必要です。電池や発電機は、継続的に電流を流すための「起電力」を生ずる装置です。いわゆる「電源」です。
また、水が水位の高いところから水位の低いところへ流れるように、電流は「電位」の高いところから電位の低いところへ流れます。電位の差を「電位差」といい、また「電圧」ともいいます。
導体に流れる電流I[A]は、電位差または電圧V[V]に比例して多く流れます。これを「オームの法則」といい、式で表すと、
となります。
ここで比例定数G[S]を「コンダクタンス」といい、“電流の流れやすさ”を表します。また、比例定数R[Ω]を「電気抵抗」、略して「抵抗」といい、“電流の流れにくさ”を表しています。
ここまでの解説を基に【問題1】を解いてみましょう。
2kΩの抵抗に5Vの電圧を加えたとき、その抵抗に流れる電流は何[A]ですか? オームの法則の計算式に抵抗と電圧の値を当てはめてみてください。
以上の計算式から、「2.5mA」と求められます。
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