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古河電工が半導体製造工程用テープの新工場開設、需要拡大を見込み2025年量産:工場ニュース
古河電気工業は三重事業所において、半導体製造工程用テープを生産する第2工場を開設した。投資額は約70億円で、2025年4月の量産開始を予定している。
古河電気工業(以下、古河電工)は2024年5月15日、同社の三重事業所(三重県亀山市)において、半導体製造工程用テープを生産する第2工場を開設したことを発表した。投資額は約70億円で、2025年4月の量産開始を予定している。
古河電工では、半導体製造工程に用いられるバックグラインディングテープ、ダイシングテープなどの仮固定用テープや接着用テープを製造、販売している。幅広い分野のデジタル化の進展や生成AI(人工知能)向け需要の高まりもあり、半導体の高性能化や長期的な需要の拡大が予想されることから、今後も安定的に半導体製造工程用テープを供給していくため、新工場を建設した。
新工場の延べ床面積は約8000m2で、半導体製造工程用テープの製造工場としては平塚工場(神奈川県平塚市)、三重第1工場(三重県亀山市)に続き同社で3番目となる。
三重第1工場では2023年4月より使用電力の100%を実質的再生可能エネルギー由来電力に切り替え、スコープ2として排出するCO2を削減している。新工場では建屋の屋根に太陽光発電設備を設置し、使用電力の一部をまかなうことでさらなる環境負荷軽減を目指す。
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