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AIで革新進む製造現場、NECが描くプロセスとプロダクトの進化DMS2017(1/2 ページ)

NECは「第28回 設計・製造ソリューション展(DMS2017)」に出展。製品軸とプロセス軸の2つの方向性でIoTやAIを活用した新たな製造業の姿を訴えた。

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 NECは「第28回 設計・製造ソリューション展(DMS2017)」(2017年6月21〜23日、東京ビッグサイト)に出展し、デジタル産業革命を訴求。製品軸とプロセス軸の2つの方向性でIoTやAIを活用した新たな製造業の姿を訴えた。

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DMS2017のNECブース(クリックで拡大)

「Product Innovation」と「Process Innovation」

 製造業におけるIoT活用が進展しているが、その方向性は主に自社製品への活用と、自社プロセスへの活用という2つの方向性で進んでいる。NECでは2015年に「NEC Industrial IoT」を発表し製造業向けのIoT活用を訴求。その中で、これらの2つの方向性に合わせて製品軸の「Product Innovation」とプロセス軸の「Process Innovation」を訴求した。今回のDMS2017でも「Product Innovation」と「Process Innovation」の2つの軸でエリアを用意。それぞれに合わせたさまざまなソリューションを紹介した。

photophoto NECが訴える「Process Innovation」のシステムイメージ図(左)と「Product Innovation」のシステムイメージ図(右)(クリックで拡大)出典:NEC

AI活用による設備保全ソリューション

 製品軸、プロセス軸それぞれで中心として提案を進めたのが、AI(人工知能)関連技術の現実的な活用である。

 製品軸では、AIを活用した設備保全ソリューションを提案。製造現場の設備は、振動や電気信号など、生産に関係してさまざまな情報を発信しているが、それを収集し分析することで故障の予兆をつかむというものだ。故障を予知することで計画保全を実行でき、ダウンタイムを低減することが実現できる。

 DMS2017会場では、具体的なデモとして、振動センサーとAIを活用した故障検知、故障予知の実演を行った。真空ポンプの振動情報に対し、NECの「RAPID機械学習技術」で正常時と異常時の教師データで学習。異常振動が発生していると判断した場合には「NG」、正常と判断した場合には「OK」を表示する。しきい値を設定しているわけではなく、AIが波形の形状や数値などから自律的に判断する仕組みである。「RAPID機械学習技術」は、分析の高速化と軽量化の両立を実現し、大規模なマシンリソースを必要とせずにサーバ1台から分析処理ができるという点が特徴となっている。

photophoto 振動センサーとAIを活用した故障検知、故障予知のデモ。ポンプの振動を学習し異常動作を認識して「NG」「OK」を自動判断する(クリックで拡大)出典:NEC

 実際の工場などでは、故障予知を行う機能は、エッジの端末に持たせることを想定。「設備情報の取得などについては、工場から情報を出せないような場面も多く、現場ですぐに判断できるような仕組みが望ましい。AI機能を組み込んだエッジゲートウェイ端末の展開も計画している」(ブース担当者)としている。

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エッジゲートウェイのモックアップ(クリックで拡大)
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