ニデックは、一連の不祥事を風化させないための取り組みとして、東京証券取引所から特別注意銘柄の指定を受けた10月28日を「Forward(フォワード)」と定めた。同日から1週間を不祥事の風化防止と改善行動を考える機会とする。社内には次のようなメッセージを掲げた。
「10月28日、決意の日 二度と間違いを繰り返さないために、あの日から、私たちは過去と未来に真摯に向き合えているか全社員が改めて確認する。そして、なによりも信頼回復に向けて、常に正しく誠実に行動することで、前へ進む。Forward」(原文ママ)
メッセージに込めた思いについて、戒田氏は次のように語った。
「会計の問題から品質の問題まで、営業でも製造でも、全ての仕事は数字に置き換わり、数字で評価される。自分たちの行った結果が数字に置き換わったときに(これまでは)間違いがあったのだと、今回多くの社員が認識した。今後は自分たちの活動が、きちんと正しい数字に置き換わるようにとの思いで今回のメッセージを出した」
信頼回復に向けた今後の事業運営においては、過去の全方位の規模拡大追求や、短期業績重視の経営から脱却することを明確にした。また、中長期的にニデックが目指す姿として、これまで確立してきた、モータ、熱マネジメント、発電といったコア技術を複合させ、2030年代以降はフィジカルAIやデータセンター、航空/宇宙、ドローンなどの未来社会のインフラに貢献していくビジョンを描いている。
戒田氏は、新体制下で目指すニデックの本来あるべき姿について、「自分たちの技術が世界で使われて、社内が笑顔であふれるような会社にしたい。社員が自分たちの技術やモノづくりに誇りを持ち、世界のどこに行っても『(さすが)ニデックだな』と言ってもらえる企業へと早く戻していきたい」と語った。
適正意見が長期間得られない異例の事態が続く中、同社は上場維持に向けた内部管理体制の立て直しと、企業風土の抜本的な改革を急いでいる。市場からの信頼回復を果たし、掲げた次世代への成長ビジョンを計画通りに実行できるか、新体制による具体的な取り組みが注視される。
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