PathAheadでは独自開発のソリューションでこの問題の解決を目指す。砂漠の砂を独自技術により造粒し、主材料として高品質/高耐久な人工骨材「Rising Sand」を製造するというビジネスを確立しようとしている。
砂漠の砂は無尽蔵にあるが、そのままでは全く使用できない。なぜなら、粒が小さくて丸いことから、石垣のように粒同士がかみあってくれないためだ。これを解決するために、砂漠の砂に薬剤を投入して加圧/加熱することで、人工的に粒のサイズを大きくし、かみ合えるようにするという造粒プロセスを研究した。この研究成果については既に特許を出願しており、この技術を活用して道路寿命の問題解決を目指している。
また、Rising Sandは道路だけでなく、コンクリートや路盤材、U字側溝などの構造躯体にも使用でき、建設資材として汎用(はんよう)性が高い。同社が実施した実証実験では、同材料の耐久性は日本の良質な骨材と比較して2.5倍以上を記録したという。伊賀氏は「これは、日本でも10年といわれている舗装寿命がRising Sandに置換するだけで20年以上持つということになる」と強調する。
これにより、工事の回数を減らし、舗装ライフサイクルコストを下げることができる。また、川や山から採取していた石(天然資源)を使用しなくて済むことから、環境にも配慮した材料となる。
実際に環境面で見てみると砂資源が足りておらず、世界的な問題として顕在化している。Rising Sandには砂漠の砂だけでなく、同社の技術により河口にたまっている砂も活用できることが判明しており、アフリカ地域だけでなく世界的に見ても同技術の活用が期待できる。
競合企業の製品と耐久性やコストを比較してみても競争力があり、これを示すために現場での実証にも取り組み始めた。最も早く実証できるのがケニアであり、既に政府道路局とMOUを結び、実証実験に向けた準備を進めている。
ケニアで展開されているODA(Official Development Assistance)プロジェクトには、多数の日系企業が参加している。これらの企業と連携してRising Sandの実証を進める方針だ。伊賀氏は「われわれの材料を使用したというだけではなく、日本の技術で道路が敷設され、ケニアに日本品質の道路ができたということが実証できる」と述べる。
そして、日本品質の道路が評判を呼ぶことで、アフリカ/中東地域へのRising Sand販売にもつながる。さらに、河口の砂や鉱山から出た残砂など砂漠の砂以外の素材が使用できることから、先進国市場にも展開が可能となり、世界中に市場を広げることも期待できる。
今後PathAheadは、実証実験の結果を生かして実際に使用できるようにするための舗装施工の実証を進める。この施工実証のためには大量の製品が必要となるため、量産技術の確立にも注力している。
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