会見ではAI-Centric ICTプラットフォーム構想の詳細について説明した。NTTドコモビジネス 代表取締役副社長 副社長執行役員 CROの金井俊夫氏は「AIインフラを考える際には『家』に例えると分かりやすい。AIが動くアプリケーションを家とすると、AIインフラはそれ以外の電気設備や水道、防犯といったさまざまな基盤/設備となる。AIインフラとAIアプリケーションがセットになっていないと快適に住むことができない」と語る。
NTTドコモビジネスは今後のAIインフラについて、「IT(コンピューティング)」と「ネットワーク(通信)」の2点が重要になると捉えている。
ITの分野ではAIの進展によって、GPUの価格高騰やデータセンターの高熱化が課題となっている。2025年度は1ラック当たりに必要な電力が150kWに達しており、2027年度にはこれが600kWになるといわれている。金井氏は「1ラック当たり20kWを超えると、ラックの冷却においては従来の空冷方式ではなく、液冷(水冷)方式を適用する必要がある。そのため、当社では既に首都圏や関西で液冷対応設備を提供しているが、新たに東京都心エリアに液冷標準のAIデータセンターを建設し、2029年度第3四半期の提供開始を予定している」と説明する。
さらに、企業の事業部門(LoB)のソブリンニーズに対応するために、価格を抑えつつ利便性を担保した「GPUaaS」を提供し、クラウド型GPUと自社専用のGPU環境のスムーズな移行/連携/バージョン管理ができる仕組みを展開する。「国内に存在する当社の約70カ所のデータセンターや、約170カ所(他社を含む)の『docomo business APN Plus powered by IOWN(以下、docomo business APN Plus)』接続拠点をGPUaaSと統合し、運用可能にする」(金井氏)。
また、NTTドコモビジネスはAI時代のニーズに合わせ、日本初(同社調べ、特許取得済み)のセキュリティ搭載型ネットワークであるNaaSを展開している。同ネットワークは、オフィスや工場などの端末/システム向けの「docomo business RINK」、IoT(モノのインターネット)機器/自動車/ロボット向けの「docomo business SIGN」、データセンター間向けの「docomo business APN Plus powered by IOWN」の3つのサービスで構成されている。
金井氏は「当社のNaaSの特長は、一言で言うとクラウドサービスのようにさまざまな機能をポータルやAPIで必要な時に必要な分だけ利用できる点にある。料金形態は月額上限付きの従量課金を採用しており、適切なコスト管理が可能だ」と強調する。docomo business APN PlusのNaaSプランではトラフィックの一時的な増加に対し、帯域を即時/柔軟に変更可能だ。増速分は日単位での従量課金によってコストを最適化できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
製造マネジメントの記事ランキング
コーナーリンク