スマホや車載ディスプレイで重要な役割を果たす接続材料「異方性導電膜(ACF)」のシェアで世界首位のデクセリアルズが、約300億円を投じた新たな生産拠点を公開した。自動倉庫などの導入でACFの生産能力を1.5倍へと引き上げる。メディア向け見学会を通して、新拠点の取り組みを深掘りする。
デクセリアルズは2026年9月10日、栃木県鹿沼市の鹿沼事業所で「第2工場新棟メディア向け見学会」を開催した。
同社 執行役員 事業統括本部長の神谷賢志氏は「近年、生成AI(人工知能)をはじめとするデジタル技術の進化が加速している。しかし、デジタル技術で高度な処理が行われても、人がその情報を認識できなければ価値にはつながらない。人と情報をつなぐ接点の1つがディスプレイだ。そして、異方性導電膜(ACF)はそのディスプレイを支える、不可欠な接続材料となる。当社は長年にわたり、ACFの技術開発や生産、供給を続け、ディスプレイの進化を支えてきた。こうした取り組みの結果、当社のACFは世界シェアナンバーワンというポジションにある」とあいさつした。
続けて、「当社のACFは世界中で製造/販売される電子機器に採用されている。つまり、当社のACFの供給が止まれば、その先の顧客や消費者にも影響を及ぼす。シェアが高いということは、社会的責任が大きいということだ。そのため、品質の向上だけではなく、安定供給を極めて重要な経営課題としている。こうした経営課題が、鹿沼事業所で第2工場の新棟として101号館を立ち上げた要因の1つだ。要因はもう1つある。社会変化だ。AIの普及やデータセンターの拡大、自動運転技術の進展、ロボティクスの進化、医療機器の高度化など、私たちを取り巻く環境は変化している」と補足した。
投資金額300億円をかけて立ち上げられた101号館は、デクセリアルズの主力製品であるACFの安定供給体制強化や、将来への需要拡大への対応を目的として新設された生産拠点だ。
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