デクセリアルズが東京オフィスを改修したワケ、本社機能を2拠点に製造マネジメントニュース(1/2 ページ)

デクセリアルズは東京オフィスを大幅にリニューアルし、栃木事業所との「2拠点本社体制」へ移行した。東京オフィスの面積を約2倍に拡張し、グローバルな連携や多様な人材の協創を行えるようにしたワケとは……

» 2026年08月05日 07時15分 公開
[遠藤和宏MONOist]

 デクセリアルズは2026年7月30日、東京都内で記者会見を開催し、多様な人材が自律的に働き、部門や専門領域を越えて協創が生まれる環境づくりを目的に、東京オフィス(東京都中央区)をリニューアルしたと発表した。

デクセリアルズ グローバルセールス&マーケティング本部長の倉上淳氏 デクセリアルズ グローバルセールス&マーケティング本部長の倉上淳氏

 同社 グローバルセールス&マーケティング本部長の倉上淳氏は「まず、アフターコロナに、世の中でリモートワークが強く定着した。リモートワークは、時間や場所の制約を超えて多彩なコミュニケーションが取れるという大きなメリットがある。一方で、グローバルで見たときにオフィス回帰の傾向が強くなってきている。また、AI(人工知能)やデジタル技術の進化が加速しているが、『人と人とのつながり』や『人と人の信頼関係』の構築には対応できないと考えている」とあいさつした。

 続けて、「グローバルに展開している当社は、営業やマーケティング、開発技術の部門に所属するメンバーが国や組織をまたいでコミュニケーションを取っている。こうしたコミュニケーションを円滑に行える場を設ける目的で、東京オフィスの増床やリニューアルを決断した」と補足した。

東京オフィスの従業員は増加傾向

 近年、働き方の多様化やリモートワークの定着により、企業におけるオフィスの役割が大きく変化している。オフィスは、単なる「業務を行う場所」ではなく、「人と人がつながり、新たな価値を生み出す場」として再定義が求められている。これらを踏まえて、同社は場所や時間にとらわれない柔軟な働き方を推進してきた。

デクセリアルズ 経営戦略本部 広報・IR部 担当部長の平居かおる氏 デクセリアルズ 経営戦略本部 広報・IR部 担当部長の平居かおる氏

 一方、従来の東京オフィスの環境では、人員増加や対面機会の拡大により、スペースや動線、部門、拠点を越えた偶発的な対話やアイデアの創出機会が限られるという課題があった。特に、事業環境が変化する中、技術部門や営業部門、海外拠点などが異なる専門性を持つ人材同士の連携や知見共有を促進し、新たな価値やイノベーションを創出することが重要なテーマとなっていた。これらの課題を踏まえて、「来たくなる理由のあるオフィス」への転換を図るために、今回のリニューアルを行った。

 同社 経営戦略本部 広報・IR部 担当部長の平居かおる氏は「2023年以降、会社の成長に合わせて、東京オフィスで勤務する従業員が増加している。主にコーポレート部門やグローバルマーケティング部門の従業員が所属する東京オフィスの従業員数は2026年に、2022年と比べて29.6%増加している。さらに、当社では毎年、約20人採用していることもあり、今後も東京オフィスの従業員は増える見込みだ」と話す。

リニューアルの課題と背景 リニューアルの課題と背景[クリックで拡大] 出所:デクセリアルズ

 その上で、「東京オフィスに所属する従業員が増加していることもあり、出社可能率を25%に制限していた。コロナ禍に3密回避を目的に出社する人数を制限していた影響もある。その中で、出社した際に座席が空いておらず、シェアオフィスで働く従業員も存在した」と東京オフィスリニューアルの経緯を説明した。

 今回の東京オフィスリニューアルでは、「Empower Synergy Office」をコンセプトに掲げ、各社員の能力を最大限に引き出すとともに、それらを効率的に結び付けることで自然な協働が生まれる環境を目指した。同コンセプトは、「個の力を最大化し、それを掛け合わせることで組織としての価値を高める」という人的資本経営の考え方を、オフィス空間として具現化するものだという。

オフィスリニューアルのコンセプト オフィスリニューアルのコンセプト[クリックで拡大] 出所:デクセリアルズ
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

特別協賛PR
スポンサーからのお知らせPR
Pickup ContentsPR
Special SitePR
あなたにおすすめの記事PR