スマホ認証機構と資格確認用PCを内蔵した新型「顔認証付きカードリーダー」を発表医療機器ニュース(2/2 ページ)

» 2026年07月23日 06時45分 公開
[坪田澪樹MONOist]
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開発者が語る新型モデルのこだわりポイントとは何か

 会見では、今回発表した顔認証付きカードリーダーの開発に携わった社員によるトークセッションを行い、新型モデルを「コンパクトさの追求」と「使いやすさの追求」の2つの観点で紹介した。

パナソニック コネクトの永石裕二氏

 コンパクトさの追求として、まず資格確認用のPCをカード読み取り端末に内蔵することを選択したという。パナソニック コネクト 現場ソリューションカンパニー センシングSBU プロダクトマネジメント1部 2課の永石裕二氏は「現行機や新型モデルの開発時には、医療機関の受付は非常に狭いということが分かっていたため、いかにコンパクトに設計するかに注力していた。実際の医療機関に訪問した際に、病院にはさまざまな機器が導入されており、排熱性が悪いといったシビアな環境で使用していることが分かった。これを受けて、最初から資格確認用のPCをカードリーダーに内蔵しようと真面目に検討したのが開発の最初の段階に当たる」と振り返る。

顔認証付きカードリーダーの設置状況について[クリックして拡大] 出所:パナソニック コネクト
パナソニック コネクトの高野大夢氏

 新型モデルは現行モデルの機能を維持しつつ新しい機能を追加するため、現行モデルで使用している部品を見直している。顔認証用のカメラやマイナンバーカードを読み取るカメラを小型の製品に変更してカードリーダー内に空きスペースを作り、そこに資格確認用のPCや新機能に必要な部品を組み込んだ。パナソニック コネクト 現場ソリューションカンパニー 開発センター ハード開発部 コンポーネント開発課の高野大夢氏は「部品の選定は当社のノートPC『Let's Note(レッツノート)』開発部隊の協力を得て、小型化にチャレンジした。どのように部品を組み込むのかを複雑な立体パズルを組み上げるイメージで繰り返し検討した」と語る。

 新型モデルはCPUにインテルの「Core i3-N305」を採用し、16GBのメモリと256GBのSSDを搭載している。また、空冷ファンも内蔵して排熱機構も確保している。「大型のファンをゆっくり回すことで、ファンの音が大きくならないようにかなりケアをして設計している」(永石氏)。

 使いやすさの追求として、新型モデルはスマートフォンのマイナンバーカード認証に対応させた。初めて利用する人でも分かりやすくスマートフォン認証ができるようにリーダーの位置を調整し、操作に迷わないようにアニメーションによる案内を画面に表示し、インジゲーターを点灯させることで、どこにスマートフォンをかざせば良いのかを直感的に理解できるようにデザインしている。

新型モデルのユーザー体験設計について[クリックして拡大] 出所:パナソニック コネクト
パナソニック コネクトの大嶋佑典氏

 画面のサイズも患者の使いやすさを考慮してさまざまなサイズのモニターを試し、最終的に7インチの縦型モニターを採用している。パナソニック コネクト デザイン&マーケティング本部 デザイン統括部 第1エクスペリエンスデザイン部 GSOLデザイン課の大嶋佑典氏は「画面のデザインについても改善を施し、7インチのモニターを最大限に生かしたレイアウトや色を調整することにより、視認性を向上させている。操作するボタンが分かりやすいように縁を取り、ボタンの大きさも拡大することで操作しやすくなった」と強調する。

新型モデルのアクセシビリティーについて[クリックして拡大] 出所:パナソニック コネクト

 また、タッチパネルで操作をしづらいという利用者向けに外部接続のテンキーを用意し、手元に引き寄せて操作を実施できるようにしている。キーピッチを広めにして、キーストロークを深くすることで押し感を感じられるデザインに仕上げている。

 新型モデルの開発を振り返り、永石氏は「患者や医療機関の使いやすさを第一に、省スペース性を実現し、直感的に分かりやすいUIを存分に新端末に盛り込んだ。新型モデルを通じて医療機関の業務効率向上に貢献したい」と述べた。

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