アナログ・デバイセズは車載オーディオアプリケーション向けのソフトウェアスイート「LISTN(リスン)」を出展した。近年は車室内の快適性を高めるためにアクティブノイズキャンセリング(ANC)などのオーディオ信号処理に注目が集まっている。LISTNは同社のDSP「SHARC」用のライブラリで、ANCの他、音声の前処理、音声言語理解、音の合成と検出などの機能をサポートしている。
ソフトウェアスイート「LISTN」に含まれるAEC機能をSHARC DSPの評価基板(写真内下側)に実装したデモシステム。同上側の基板はアンプ回路である。説明員の声とスピーカーから流れる音楽をアンプ基板左側の小型マイクが拾い、そこから音楽のみを打ち消すデモを行っていた[クリックで拡大]デモではアクティブエコーキャンセリング(AEC)の簡易システムを展示し、マイクが拾う音楽と会話音声のうち、音楽のみをキャンセルして音声をクリアに伝える様子を示した。
同社は、オーディオ信号を2線の非シールドツイストペアケーブルで伝送するA2B(Automotive Audio Bus)を提供しており、直近ではその帯域を4倍に高めたA2B 2.0を発表した。オーディオ信号処理のニーズに対して、SHARC、LISTNおよびA2Bをトータルで提案していく。
車載向けのソレノイドドライバ「MAX22216V」も展示した。36Vのハーフブリッジを4回路内蔵している。これまでも産業向けには供給していたが、新たに車載ICの品質規格AEC-Q100に準拠したことで今回の出展となった。2020年5月に旧Maxim Integratedが買収したモーションコントロール用半導体を展開するドイツのTrinamicを出自とするソリューションだ(その後アナログ・デバイセズがMaximを買収したため、Trinamicは現在アナログ・デバイセズの一部門になっている)。
1台の自動車には数多くのソレノイドが搭載されていて、例えば燃料インジェクタ、オートマチック・トランスミッションの油圧回路の切り替え、ABSユニット、ドアロックなどが代表的な箇所である。油圧を扱う建機はさらに多くなる。
ソレノイドドライバはディスクリートでも構成できるが、TrinamicのドライバICにはセンサーレスでのプランジャー動作の検出、プランジャーの引っ掛かりの検出、インダクタンス電流の測定などの機能が搭載されているため、小型化に加えて制御の信頼性を向上できることを訴求する。
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