動きを先読みして触覚で状況を判断 新たなロボット基盤モデル「RLDX-1」とは人工知能ニュース(1/2 ページ)

韓国のフィジカルAIスタートアップRLWRLD(リアルワールド)は2026年5月26日、東京都内で会見を開き、同社独自のロボティックス基盤モデル「RLDX-1(リアルデックス)」の概要について説明した。同モデルは、従来の視覚/言語中心のVLA(Vision Language Action)モデルとは異なる技術で、高い性能を実現した。

» 2026年06月03日 07時30分 公開
[坪田澪樹MONOist]

 韓国に本社を置くフィジカルAI(人工知能)スタートアップRLWRLD(リアルワールド)は2026年5月26日、東京都内で会見を開き、同社独自のロボティックス基盤モデル「RLDX-1(リアルデックス)」の概要について説明した。同モデルは、従来の視覚/言語中心のVLA(Vision Language Action)モデルとは異なる技術で、高い性能を実現した。リアルワールド CEOのリュ・ジュンヒ氏は「RLDX-1は現時点で、世界でもトップクラスのロボティックス・ファウンデーションモデルである」と強調する。

リアルワールド 日本代表取締役のイ・フン氏(左)と同社 CEOのリュ・ジュンヒ氏(右) リアルワールド 日本代表取締役のイ・フン氏(左)と同社 CEOのリュ・ジュンヒ氏(右)

 RLDX-1は視覚/言語に加え、力や触覚、作業記憶までを単一で処理する「Dexterity-First」設計を採用している。リアルワールドは、現場ニーズを起点とした手作業タスクを定量化した自社ベンチマーク「DexBench」を通じて、「把持の多様性(Grasp Diversity)」「空間精度(Spatial Precision)」「時間精度(Temporal Precision)」「接触精度(Contact Precision)」「文脈認識(Context Awareness)」の5つの観点から、手の操作能力を定量的に評価する仕組みを構築している。

 また、リアルワールドはグローバル公開ベンチマーク8種において、RLDX-1がNVIDIAの「GR00T」やPhysical Intelligenceの「πO(パイゼロ)」といった、既存の最高性能(State-of-the-Art、SOTA)モデルを上回る結果を記録したと発表した。リアルワールドが開発に参画した韓国WiRoboticsのヒューマノイド「ALLEX」を用いた評価では、動的な重量変化を伴う「コーヒー注ぎ」課題において70.8%の成功率を記録している。

ベンチマークの結果 ベンチマークの結果[クリックして拡大] 出所:リアルワールド

 会場で披露したRLDX-1を活用したデモンストレーションでは、コンベヤーの上を流れている製品について、どれくらいの速さでどこまで行くのかをロボットが先読みして製品をピッキングした。15自由度を持つロボットハンドで複雑な動作を実現でき、触覚情報を用いて状況を判断できる。また、1つのロボット基盤モデルでさまざまなハードウェアを制御できることも大きな特長だ。

「RLDX-1」を活用したデモンストレーションの様子[クリックで再生]
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