ジールスとQuickは、ヒューマノイドロボットを用いた実証実験を筑波大学附属病院で3日間実施し、病院内での自律歩行や障害物回避、会話による道案内などを検証した。
ジールスは2026年3月26日、筑波大学発ベンチャーのQuick(クイック)と共同で、2026年3月23日から3日間、筑波大学附属病院においてヒューマノイドロボットを用いた実証実験を実施したと発表した。自律歩行や障害物回避、会話による道案内および運搬業務、異常検知の全5項目を完遂した。
今回の実証実験には、ジールスが開発した人間空間向けロボット知能「Omakase OS」を搭載した汎用ヒューマノイドロボット「Unitree G1(ユニツリー ジーワン)」を使用した。実験は外来診療終了後の夜間の病院ロビーという実環境で実施し、歩行安定性の確認や、カラーコーンおよび歩行者を対象とした回避行動、目的地までの自律歩行、物品の運搬などの検証がなされた。
検証の結果、ロボットは病院特有の床環境で安定した二足歩行を維持し、目的地までの自律移動や会話による案内業務を成功させた。一部でスピーカーへの電源供給が遮断されるアクシデントはあったが、最終的には所定の全項目を達成した。
病院長らにもデモンストレーションを確認してもらったところ、移動や対話の滑らかさについて高い評価を得た。ジールスによると、Unitree G1ベースの汎用ヒューマノイドロボットが、日本国内の病院内でこれらの動作を完遂したのは初となるという。
医療現場では、慢性的な人手不足により、看護師や事務職員などが本来の専門業務に加えて移動や案内、物品対応などの間接業務に追われている。特に夜間帯は限られた人員で運営する必要があり、現場への身体的、時間的負担が大きい。こうした間接業務をロボティクスで代替することは、医療従事者が患者ケアに集中できる環境を整えるための新たな選択肢となり得る。
ジールスは、ロボットが人と同じ空間で状況を理解し、文脈に応じて適切に振る舞うためのインテリジェンスの重要性を強調している。今後は、現場からのフィードバックを基に、院内タスク管理基盤との連携やユースケースの拡張を進める。筑波大学附属病院とは、今後1〜2年以内をめどに実際の導入可能性について前向きに検討していく方針だ。
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